冷房を使わずに爽やかな涼しさをもたらしてくれるハーブ

ペパーミントの香りを嗅いだ状態で32℃の水に手を入れて感じた場合と、嗅がない状態で28℃の水に手をいれて感じた場合の「体感温度は同一」だという結果がでました。つまり、ペパーミントの香りをかくだけで、「4℃も気温を低く感じる」ことができるわけです。

【ポピュラーなあのハーブが夏には最適】

ハーブには「さまざまな種類が存在しています」が、その中でも比較的ポピュラーであり、知名度が高いものとして「ペパーミント」があります。その爽やかな香りから、今の時期には、ペパーミントを使った様々なお菓子も登場していますし、ガムや口臭予防のタブレットなどでは、定番中の定番といえます。

そんなペパーミントは、「シソ科ハッカ属」の多年草。ハッカが人類に使われてきた歴史はとても古いもので、「今から3000年以上前から生薬として使われていました」。エジプトのミイラの下には、ハッカの葉が敷かれていたということもあり、当時からその殺菌効果は知られていたということなのでしょう。

【一本持っておくだけで色々と使えるペパーミント】

ペパーミントは、そんなハッカの仲間なわけですが、「17世紀頃に薬草としての効果が認められた」ことがきっかけで、本格的に栽培されるようになったのだそうです。エッセンシャルオイルとして活用した場合は、前述した「殺菌」はもちろんですが、「鎮痛作用に優れ」「胃腸不全の緩和、消化促進」、さらには「頭をクリア」にしてくれるとされています。

痛みを抑えたり、乗り物酔いを防いだり、勉強や仕事の前に頭をすっきりさせたりと、「一本持っておくだけで、さまざまなことに使える便利なエッセンシャルオイル」なのですが、今の季節は、さらに有用な効能を持っているのです。

【ペパーミントの香りで体感温度が4℃下がる】

「資生堂製品開発センター香料開発室」が実験したところによると、ペパーミントの香りを嗅いだ状態で32℃の水に手を入れて感じた場合と、嗅がない状態で28℃の水に手をいれて感じた場合の「体感温度は同一」だという結果がでました。つまり、ペパーミントの香りをかくだけで、「4℃も気温を低く感じる」ことができるわけです。

他にも「東京大学生産技術研究所」が、同じ温度のオフィスにペパーミントの香りを漂わせた場合と、そうでない場合を比較してアンケートをとったところ、「香りが漂っている日は不快感を感じる人が7%も少なくなった」という結果がありますので、猛暑に対抗するためには必須のアイテムといえます。

【暑さに対するペパーミントの活用方法】

直接肌につけたりしなくても、その香りだけでも体感温度はさがりますので、「ハンカチなどにペパーミントのエッセンシャルオイルを染みこませておいて、定期的にその香りを嗅ぐ」ことで、かなり暑さを軽減できるはずです。

また、「皮膚の炎症や日焼けのほてりを抑える」ためにも使えますので、仕事で長時間外を歩く場合は、水に数滴のエッセンシャルオイルを垂らしたものに、タオルやハンカチをひたしてしっかりと絞ったもので、暑さを感じる場所をふいたり、しばらくそこに当てておくというのもオススメです。

家で使う場合には、「お風呂に数滴垂らしておく」ことで、風呂上がりに涼しさを感じることが出来ますし、「ティッシュにペパーミントを数滴染みこませたもの」を扇風機の隙間につめたり、10cm程度の布に同じくエッセンシャルオイルを染みこませたものを、何本か扇風機の編み目に結びつけておくと、「部屋に香りが漂って、エアコンがなくても体感温度をさげる」ことができます。

【ペパーミントを使う場合の注意点】

このように、夏には便利なペパーミントですが、使用上の注意もあります。肌につけると、すっきりとした冷たさを感じさせてくれるわけですが、それだけに「刺激も強く、肌が敏感な人は直接つけたり、お風呂にいれたりはしないようにしましょう」。また、「5歳以下の乳幼児、妊産婦、てんかん患者、高血圧症」などの人はペパーミントの使用が禁忌となっています。これらに当てはまらない人でも、エッセンシャルオイルの「原液を直接肌に塗ったり、目や粘膜につけない」ようにしてください。

夏場を快適にすごせるだけでなく、スピリチュアルな観点からみると、頭をすっきりとさせ、霊的な意味合いでも、さまざまなものがクリアにできる力を持っているのがペパーミントですので、使用上の注意をしっかりと守って活用していきましょう。そうすれば、猛暑が続く夏を心地よく乗り切れるはずです。

Peppermint using for cool summer.
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