こんな視点はいかがでしょう? MIKAKUの易占アドバイス(10月第2週)

この「剥」は、「剥ぎ取られるような」イメージであり、季節としては秋が冬に向かう時期を象徴します。恋愛運を含めた人間関係一般について言えば、「裏切りに遭う」ような危険性が示唆される、なかなか切ない運気です。

大衍筮法による易占、4096の卦から得られる、先哲の英知。
取り入れてみると、ちょっと素敵な一週間になるかも?
易者MIKAKU(未畫齋)がお伝えします。

 

“裏切り”と”一陽来復”

今週は、「剥之復」(剥、復へゆく)の卦から得られる指針をご紹介します。
「剥」が「復」へと変化していくという運気を示すわけですが……。

現状を示唆する「剥」は、衰運です。運気としてはかなり低調です。
「運気が低調」と言う場合にも、いろいろなニュアンスがありますが……。
この「剥」は、「剥ぎ取られるような」イメージであり、季節としては秋が冬に向かう時期を象徴します。

またあるいは、山崩れのようなイメージとも言われます。自分が寝ているベッドが足の方から破壊されていくような、そんな不安さがある、という説明もされます。
恋愛運を含めた人間関係一般について言えば、「裏切りに遭う」ような危険性が示唆される、なかなか切ない運気です。

将来の運気を示す「復」の卦のキーワードは、「一陽来復」です。また、「復る(かえる)」です。

季節で言えば、冬至のイメージです。「これまではどんどん日が短くなっていた。今が一番暗い時期だ。しかしこれからは、ゆっくりとではあるが日が伸びていく。明るくなっていく。」という、「一陽来復」であり、運勢の「復調」、「やり直し」を意味します。

すぐに絶好調になるとか、運気急上昇であるとか、そういう運勢ではありませんが、じわじわとした復調傾向、光が見え始める、というイメージです。

 

スクラップ・アンド・ビルド

もうすぐ崩れそうな「剥」から、ゼロからの復活を意味する「復」への変化。
直接に示されているわけではありませんが、この二つの卦からは、その間に「崩れてしまった状態」・「ゼロの状態」が存在するということが、読み取れます。

「崩れそうだ(剥)→崩れてしまった →再生だ!(復)」という流れだというわけです。

間に挟まる「破壊・崩壊」の過程では、大きな犠牲が発生します。だからこそ「剥」は衰運なのです。

しかし、「破壊のダメージを最小限にして、スムーズに復活へとつなげる」方法についてもまた、易は示唆してくれています。
現代風に言うならば。今年の芥川賞作品のタイトルにもなりましたが……「スクラップ・アンド・ビルド」です。

たとえば「今にも壊れそうなビルがある。崩れてしまったら、周囲にどれだけの被害が起きるか、想像するだに恐ろしい。」というような状況であれば、「それなら自分から率先して取り壊しちゃえばいいじゃない。さら地にすれば、再利用もできるし。」という発想です。

崩壊を恐れ、問題を先延ばしにするのでは、かえって被害が拡大してしまいます。自分から主導権を取って、積極的に破壊するのであれば、被害についても計算が立ちます。

破壊という恐ろしい過程をさっさと済ませて、スムーズに復活に移行することができるというわけです。

ドロドロになりそうな恋愛ならば、それが爆発する前に、スパッと自分から別れる。

事業等であれば、これまで積み上げてきたものがもったいなく見えても、先行き見込みがないならば、体力があるうちにいったん全部整理する。

さら地の状態、ゼロの状態に戻ってみれば、そこから気持ちよくスタートできます。「何であんなことに苦労していたんだろう」と思える日がきっと来ます。

……と、こんな視点はいかがでしょう。

 

破壊と創造は表裏一体

個別の問題について、指針を提案いたします。
参考になるところがありましたならば、幸いに存じます。

金運:株ならば「損切り」、ギャンブル等なら「見切り時」の見極め。難しいけれど重要です。
仕事運:体力があるうちに、「次を考える」ことって、大切ですよね。
就職・転職:「自分の先行きの見込みを潰す」ようなブラック企業。しがみつくのは悪手です。
恋愛・結婚運:裏切りの予感をひしひしと感じるようならば、こちらから別れるのもひとつの判断です。
家庭:どうも邪魔だ、場所を塞いで危ない。そういう物は、早めに捨ててしまいましょう。
学問・芸術・趣味:破壊と創造は表裏一体! 偉そうなことを言ってゴメンナサイ。