周囲への相談もお勧めです
「履」の卦の底流には、経験から判断材料を引き出すべきだという考え方があります。「礼」との関係です。経験者や年長者の言葉は聞いておいた方が良い、とされます。
「目上・目下」の関係にはこだわっておいたほうが良いという運気です。このような考え方は、場合によっては古臭くてものごとの発展を阻害しますが、「履」の場合は良い方に転がる、という運気であるとされます。
先輩には敬意を払い、喜んで指導に従った方が良い、そのような運勢です。いやらしい言い方をすれば、先輩の機嫌は損ねない方がいい、虎の尾を踏まないように、という運気であるわけです。
現代的な解釈 ~「履」の本質を見る~
上で申し上げたのは、伝統的な解釈です。
現代を生きる易者として、個人的に感じているところとしては……「何をどうしたら良いかすら分からない」というお悩みがある時に、しばしばこの卦が得られるという傾向があるように思います。
そして、このような時には「履」の持つ「履行」・「実践」という性質に引き付けて物事を考えると、指針や方向性が見えてくることが多いと、私は考えています。
頭で思い悩むよりは、できるだけ具体的・実際的なところに落とし込んで考えていくことがお勧めとなる運気だということです。
例えば、「彼と付き合えるかなあ。彼は私のことをどう思っているんだろう。」と悩むよりは、「どうすれば彼から声をかけてもらえるか」「自分から声をかけていくには、どうしたらいいだろう」「彼の気持ちや性格を探る方法、何か無いかなあ」という方向性に、悩みの性格を変質させるということです。
案外スッ キリ、悩みの出口が見つかったりすることもありますよ。
と、こんな視点はいかがでしょう?
作りながら悩むのが吉
個別の問題について、指針を提案いたします。
参考になるところがありましたならば、幸いに存じます。
金運:勝負どころでない限りは、貯金が大切です。
仕事運:勝負どころでない限りは、上司や先輩に従っておくのが吉。
就職・転職:将来性、成長性よりも、「いま現実の待遇」で比較する方法もあります。
恋愛・結婚運:年長者、親御さんや先輩に相談してみることもお勧めです。
家庭:「おばあちゃんの知恵袋」的な発想、役立つときがあります。
学問・芸術・趣味:実践あるのみ。作りながら悩むのが吉。