香りのアートセラピー、大学での研究により、その効果は心理、身体、社会的側面に及ぶことが確認されています

複数回作ると表現力、満足感が高まり、人と一緒に作ることでコミュニケーション・スキルの向上も期待できます。

呼吸法・瞑想のあと、フレグランスを作り、その香りをもとにコラージュを創作します。

作品完成後、アロマコラージュ療法®ならではの「作品と向き合うためのワーク」、受容的な雰囲気のなかで行われるシェアリングで気づきを深めていきます。

アロマコラージュ療法®は、2009年7月15日、宇都宮市の講座を担当した際、アロマセラピストでもある心理学者によって考案されました。
作品、作業の様子、受講後アンケートから何らかの効果があるのではと感じ、2009年12月17日、作新学院大学で心理学的研究に着手しました。
7年に及ぶ研究でさまざまな効果が明らかにされています。
学会や論文で公表されたアロマコラージュ療法®の効果の一部を紹介します。

 

アロマコラージュ療法®直後に気分向上、身体感覚緩和

心理学や医学の研究分野で用いられているPOMSという尺度を用いて気分を測定したところ、アロマコラージュ療法後に、緊張-不安、抑うつ—落ち込み、怒りー敵意、疲労、混乱が有意に低減し、活気は有意に高まっていました。
また、痛みなどの不快な身体感覚は有意に減少し、温かさなど快適な身体感覚は有意に増加していました。
「楽しかった」「わくわくした」「いらいらが解消した」といった感想をしばしば耳にしますが、研究でも心身へのリラックス効果が実証されています。

(写真はイメージです。調査とは関係ありません)

 

フレグランスを使ったセルフケアで気分だけでなく自己肯定感も向上

アロマペンダントを用いて、フレグランスの効果を調べる1カ月間の実験を行いました。
1週目:ベースライン期(ペンダントも香りもなし)、2週目:ペンダント装着・香りなし、3週目:ペンダントで芳香浴、4週目:ウォッシュアウト期(ペンダントも香りもなし)。
アロマコラージュ療法®を体験した群は、3週目に7日間、自作フレグランスで芳香浴を行いました。
比較として、対照群はアロマコラージュ療法®は体験せず、3週目にラベンダー精油で芳香浴を行いました。

実験の結果、フレグランスで芳香浴を行った群は、気分が安定し、自己肯定感が高まること、アロマコラージュ療法を楽しいと感じた人、フレグランスに満足した人ほど効果が高いことが確認されました。
また、自作フレグランスにせよ、ラベンダー精油にせよ、芳香浴により自尊感情や社会的スキルが有意に高まり、芳香浴をやめたあとも効果が持続していました。

(実験に使用したアロマペンダントとは仕様が異なります)

 

フレグランス&コラージュを使ったセルフケアでストレス緩和

アロマコラージュ療法®後に、1週間、毎日1回以上、自作フレグランスを嗅いでいただき、またコラージュを部屋に飾っていただきました。
その結果、アロマコラージュ療法を体験した1週間後、ストレス状態が有意に低減していました。