「患者様にとって最善の治療法を提案するための医療連携」 ~ 東洋医学総合治療院はなぜ医療連携を重視するのか? ~

東洋医学と西洋医学の連携を積極的に行っている東洋医学総合治療院。医療連携を行うことで、患者さんにとってどのようなメリットが生じているのか院長の吉田優子さんに色々とうかがってきました。

 

【東洋と西洋双方からのアプローチが必要】

——東洋医学の治療院として、なぜ西洋医学との連携を積極的に取り入れようと思われたのですか?——

「まず、患者様の立場に立って考えた時、もし、私が同じ症状なら最善の治療方法で治療したいと思うはずです。原点はそこにあります。
患者様に最善の治療法を見つけてさしあげるためには、東洋医学だけに留まらず、西洋医学も含め、双方の優れた部分を取り入れた方が良いと思ったことが、医療連携を始めたきっかけになります。

——双方のいいところを積極的に取り入れるというのは素晴らしいですね。実際に西洋医学の医師から患者さんを紹介されたりすることもあるのでしょうか?——

「はい、あります。病院から患者さんを紹介される場合は、症状の原因がわかっていることが多いです。
手術後や後遺症のリハビリ、薬アレルギーのある方や手術が怖くて受けたくない方
他、心身の様々な症状に向き合い、チームとして動く医療連携が行われます。

逆に、こちらから病院を紹介する場合は、
原因不明だから紹介するというよりは「○○の可能性があるかもしれない」と判断したときに、その症状を早期発見するためや、医師にその症状を診断してもらうために医療連携をすることが多いです。

 

【医療連携によって包括的な癒やしを提供する】

——どちらの場合も、治療をする医療者サイドの判断で連携されるようですが、患者さんのほうから医療連携を希望されるというケースはあるのでしょうか?——

「患者様から医療連携を希望されるケースは少ないです。
こちらのほうから、医療連携を求めることのほうが多いです。」

——なるほど、ちなみに医療連携には様々なメリットがあると思いますが、デメリットはないのでしょうか?——

「まず、メリットですが医師や看護師、薬剤師、ケアマネージャー、鍼灸マッサージ師など、治療に携わる方は、それぞれ役割分担がはっきりとしています。基本的に、それぞれが得意な分野で患者様をサポートしていくわけですが、医療連携をすることで、それらが全体的で包括的になることです。
デメリットとして思いつくことはあまりないですが、強いていえばメリットの裏返しで、医療者サイドでの治療範囲に制限がある為、その分野を飛び越えて治療するという事ができないので、他の先生たちとのコミュニケーションも重要になります。」

 

【医療連携によって車椅子が必要なくなった】

——医療連携によって、包括的なサポートができるわけですね。それによって、大きな変化があったというケースはあるのでしょうか?——

歩くことができない患者様が車椅子でいらしていましたが、やはり車椅子ですと来院されるのも大変です。そこで主治医と医療連携をとりながら訪問治療も行い、ご本人の努力もあり、歩けるようになって治療終了となりました。

——しっかりと、目に見える形で成果がでていますね。本当に医療連携という試みは素晴らしいと思います。今回も、貴重なお話をありがとうございました。——

 

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