南国沖縄の植物 イジュに秘められたパワーとは!?

イジュ(伊集)とは、春~初夏の梅雨時に咲くツバキ科ヒメツバキ族の常緑高木で、白く小さな花をたくさん咲かせます。

こんにちは。随分間が空いてしまいましたが、引き続き宜しくお願いいたします。

前回は、当方で扱っている商品の成分の一つの沖縄の植物「月桃」について紹介しましたが、今回はもう一つの大切な植物「イジュ」について書きたいと思います。

贅沢な香りが漂う”春〜初夏”の花「イジュ」

イジュと聞いて、あ、あれね、と思い浮かべられる方は結構みえても、すぐには見つけられない程あまり身近にはありません。

実際に私が昨年訪れた時も開花時季ではなく、可愛らしい花を見ることができずに残念でした。

月桃のようにあちこちに自生しているものではなく、探さないと見つけられないのです。

育つとかなりの大木になるので目立つのですが、平地では容易には見つけられません。

開花が春なので、咲いている写真を撮りたかったのですが、今は遠く離れているので季節ごとにシャッターチャンスもなく、今回は島に住む友人にもお願いすることにしました。(リアルタイムの提供に感謝します。)

イジュ(伊集)とは、春~初夏の梅雨時に咲くツバキ科ヒメツバキ族の常緑高木で、白く小さな花をたくさん咲かせます。

ジャスミンやオーキッドに近い香りはきつくないのですが、山地に行く時など一斉に咲いていると、辺り一面にほのかに甘くさわやかな香りが漂い癒されます。葉は長楕円形で先が尖っており、艶々としています。

そんななかなか出会う機会のない貴重な花の香りを利用できることは、この上ない贅沢であると共に、心にも身体にも、安らぎと幸福感を与えてくれます。

イジュ

琉球の伝統が宿る「イジュ」の魂

イジュの樹皮には、サポニンという成分が含まれており、抗がん作用・抗ウィルス効果・免疫力を高める・コレステロール値の低下作用・動脈硬化を抑える・肥満予防・不眠等の健康面で様々な効能があります。

また、沖縄では古くから、琉歌でも歌われるなど身近な存在でもあったようです。

代表的な琉歌のひとつに私もお気に入りの素敵な物語があります。

“伊集の木の花やあんきょらさ咲きゆい わぬも伊集やとて真白(ましら)咲かな”

「イジュの花があんなに白く清らかに咲いている。私もあのイジュのように真っ白に咲きたいものだ」という意味ですが、この背景には「辺野喜節(びぬちぶし)」という古典の中で、国王の愛妾に中城伊集生まれの容姿端麗の美女がおり日夜溺愛されていた。王妃は自分もあんなに美しく生まれていたら王の愛を一身に受けられたのに、という心情を詠んだと言われています。

皆さまも機会があったら一度聴いてみてくださいね。もしかしたら聴いたことがあるかもしれませんね。

今回イジュについて思い浮かぶ事が月桃のように多くはなかったのですが、普段扱っている商品の背景について知るという事自体がとても楽しいものでした。

月桃とイジュ、そのどちらにも優れた役割があり、心身に働きかけ、香りに癒されます。

皆さまもいつか出会うチャンスがありますように。その時はこの記事のことを思い出して頂けると嬉しいです。

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