『養生アルカディア 凝りを巡る哲学的考察とセルフケア』vol.8

実はおおもとのデザインは「炁」というカタチでした。 「炁」は、すべてのみなもとであり、今から約138億年前、宇宙のはじまりに纏わるのです。

『気はコスモス』

ここ数十年のあいだ、気功がブームになって以来、気に関する多くの科学的な実験が世界中で繰り広げられました。

その成果としてわかってきた気の平均的な科学的特質としては、

①脈動する赤外線輻射
②変動する生体磁場
③16ヘルツ以下の低周波
④イオンの流れ
⑤フォトンなどの微粒子

が観測されています。

また中国の伝統医学の担い手である中医たちによる気の先端研究では、

ここ50年来の気の科学的計測をもって、

「気は粒子性と波動性を伴う量子のようなエネルギーである」

との結論が提示されています。

さらに東方はユーラシア大陸の中国から一転して西方は北米大陸へと目を向ければ、アメリカのイエール大学の神経生理学教授であった故・ハロルド・サクストン・バー博士の不朽の業績が静かにきらめきます。

バー博士は地球の生命体はみな固有の変動する電気の場(ライフ・フィールド)を生体の内外にまとうことを発見しました。

そして、このライフ・フィールドが太陽の黒点活動などに伴う宇宙空間の電磁場の変動に同期連動するとともに、

地球生命体の生老病死の栄枯盛衰もライフ・フィールドの電位がフラクタル(相似形)にトレースすることを、ガルバノメーター(電流計)を使った40年以上に及ぶ地道な計測により研究立証し、理論化しました。

その成果こそが生体エネルギー場の研究業績として名高い「エレクトロ・ダイナミック・フィールド(動電場)」仮説です。

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地球に棲むすべての生き物は「エレクトロ・ダイナミック・フィールド」の法則に支配されています。

「動電場理論」は、西欧人が発見した気の実体として今なお、鮮明な衝撃を与えます。

また同じくアメリカにおいて、ポリグラフ(ウソ発見器)研究の第一人者であるクリーブ・バクスター氏は、

観葉植物のドラセナの葉が人間の意識に電気的に反応したことをキッカケに、

乳酸菌などのバクテリアから植物、動物などあらゆる地球の生き物には何か共通する原始的な、非局在性の生物間交流(バイオ・コミュニケーション)があることを突き止めました。

このすべての地球生命種130万種が保持する原始的な情報伝達システムをバクスター氏は「プライマリー・パーセプション(原初的知覚)」と名づけました。

微生物から動植物のすべての生き物が意識と呼べる何らかの原初的知覚を保有する!

まさに、驚天動地の衝撃的な事実!

このプライマリー・パーセプションも気と同類のなにかではないかと噂されております。

このように気の科学的な実体は洋の東西を問わず実に多種多様に検出されており、最終的に科学の世界で気がどのような概念、パラダイム、エネルギー、モノとして認識され、結論されるのか?

は、まだはっきりとは、わかりません。

しかし、「ヒトはヒトとして生きているかぎり、いつも毎秒10~30センチのスピードで流れる真皮結合織多水層の気に養われている」のです。

ヒトの気は生体内外のライフ・フィールドを通じて宇宙がまとう電磁場と同期し、

原初的知覚をもって地球生命種のすべての仲間たちと交流しながら、

60兆個のヒト細胞を動的に統合し、おごそかにゆったりと、真皮結合織多水層の「経絡の大河」を流れます。

気は、命の場を統一するコスモス(整然たる流れ)