『手の内の気づき ~ ⑧病は気から ~ 意識はエネルギー』

「病は気から」

東洋医学では独自の生命力の実体として

気というエネルギーを設定している。

その気を中心理念に据える東洋医学の

独自の生命観は、ひとことで言えば

気が充溢していればひとは健康であり、

気が不足したり気が滞ることで

ひとは病気になると説く。

この気一元論的な東洋医学の生命観を

端的に表現した慣用句が

「病は気から」という言葉だ。

この「病は気から」という慣用句は、

もともとは気という生命力の実体としての

エネルギーのことを指していたが、

近年では気の部分が拡大解釈されて、

気が心や気持ちや意識などの

ひとの精神活動まで含むニュアンスで

用いられるように一般化している。

こうした気の用語にまつわるある種の

解釈の混同は、気という概念が

確定的でないことから生じるのだが、

最先端の気の研究からは、

気にはエネルギーとしての実体と

心や気持ちや意識の性質を併せ持つ

気の二重性があることがすでに判明している。

気は本当にエネルギーであり意識なのだ。

そしてその気という意識は、

非局在性(ノン・ローカリティー)の性質を帯び、

簡単に時空を越えていく。

わたしたちは気の宇宙のなかで生かされている。

 

「気の宇宙のなかで」

公認科学として認められてはいないが、

世界には先駆的な研究をした科学者が多数いる。

そんなひとりがクリーブ・バクスター氏だ。

自分のオフィスに置いてあった観葉植物のドラセナに

火を近づけたらどうなるか、と思った瞬間に、

ドラセナに設置されていたウソ発見器のグラフに、

極端な電気的インパルスが記録された。

クリーブ・バクスター氏は世界で初めて

植物にも意識のようなものがあることを

科学的に計測した先駆者だ。

それからは植物だけでなく実験対象を

市販のヨーグルトのなかで生きている乳酸菌や

ペットの猫や犬、生卵と広げていき、

ついにヒトの口腔内の白血球や血液にまで

意識と呼べる現象が認められることを

計測器で検出することに成功した。

そうしてクリーブ・バクスター氏がたどりついた結論が

「原初的知覚(プライマリー・パーセプション)」仮説だ。

プライマリー・パーセプションにおいては、

地球に生きとし生ける者はみな何らかの意識を持ち、

その生命意識は種を越えて伝わるもので、

また距離に限定されない非局在的なものとされる。

例えばヒトの白血球はその採取した持ち主の意識と

シンクロするが、その持ち主が実験室から出て、

20キロ先に行っても、実験室に残された白血球は、

ちゃんと出先の持ち主だった被験者の感情の揺れを

記録紙にトレースすることができるのだ。

市販の卵ですら仲間の卵が熱湯に茹でられるのを

感知して悲鳴を上げる。

市販のヨーグルトのなかの乳酸菌も、

おなじカップの中に居た仲間が抗生物質で殺菌されると、

それを離れたところで感知して反応する。

もちろん人間から取りだした白血球や血液のみならず、

人間の体内の細胞も人間の意識とシンクロする。

もしもプライマリー・パーセプションを気と同じとするなら、

地球の生命界は気の宇宙のなかに漂うといえそうだ。

 

「意識はエネルギー」

日常診療で不思議に思うのが、

やはり楽天的な患者は効きが良く、

疑り深い性格の患者は治りが悪いこと。

また色々と疾患を経験しても、

そのたびにまた元気になる者もいれば、

なにかの病気をキッカケにアッという間に

元気を失う者があることだ。

こうした各人の心の持ちようと

病気との因果に何か関連があるのか?

クリーブ・バクスター氏の

プライマリー・パーセプション実験によれば、

被験者が否定的でネガティブな感情に支配されていると、

細胞からマイクロボルトのレベルで広範囲な

電気的放出が行われることが確認されている。

この実験結果は何を意味するのか?

そう、つまりやはり「病は気から」なのだ!

病気の原因はウイルスやバクテリアや

遺伝的な素因だけでなく、

日頃の心の持ちよう、

日々の意識活動の結果にもしっかり影響されるのだ。

ひとの細胞は前向きで明るいポジティブな感情に

満たされているとそれに応じた適切な電気環境に浸れるが、

そうではなく怨み、つらみ、憎しみ、呪い、そんな

ネガティブな悪感情に支配されていると、

今度はそんなダーティーな性格に応じた細胞生理に

適さないダークサイドな電気環境に

細胞は覆われてしまうようだ。

バイブレーショナル・メディスンの世界では

「意識とエネルギーは等価」が常識だ。

良い意識は良いエネルギーを細胞に供給し、

悪い意識は悪いエネルギーを細胞に供給するのだ。

地獄極楽胸先三寸。

ひとを呪わば穴二つ。

昔のひとは意識がエネルギーの実体を持つことを

体験からわかっていたようだ。

意識を変えれば健康になる確率はきっと上がる。

「病は気から」が本当ならば、

「健康は気から」も真実だ。

 

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