『手の内の気づき~⑦身体は一つではない~多層構造の身体宇宙』

バイブレーショナル・メディスンが常識になるには、 まだまだ時間がかかりそうだ。

「身体はひとつではない」

鍼灸指圧師になり、

ひとの身体を治療するようになると、

それまで漠然と認識していたひとの身体に

対する一般的な考えが徐々に変容していった。

一般的にはひとの身体と言えば、

普通はこの触れることができる実体としての

身体だけを指す。

それが通常医学が教える普通の身体観だ。

では私が鍼灸指圧師になり変容した末に

獲得した独自の身体観とは何か?

それはひとことで言えば、

二つの身体観と言える。

私が捉えている二つの身体のうちの

ひとつは通常医学が教える触れることができる

この実体としての身体。

そしてもうひとつはそれとはべつの、

触れることができるが目には見えない繭(まゆ)の

ようにその実体の身体をピッタリとまとい、

やや実体よりも外周が大きい気の身体だ。

そう私にとって人体とは

ヴィジブルな実体としての身ボディと、

インヴィジブルな気ボディの二つ。

この二つ揃っての身体が

私が獲得した独自の身体観だ。

さて、そんな私が獲得した二つの身体観が

果たして荒唐無稽な妄想か、はたまた

そうではなくすでにそうした多層構造の身体観は

どこかでは当たり前のこととして認知されているのか。

ここからは「バイブレーショナル・メディスン(波動医学)」

のテキストを参照しつつ検証してみる。

 

「複数の構造で成り立つ身体」

幾つかのバイブレーショナル・メディスンに関する文献を

解読していくと、ひとの身体の構造は

一般的に思われているよりもはるかに

多層構造であることが浮かび上がってくる。

そのバイブレーショナル・メディスンで説かれている

ひとの身体構造の標準的な考えはこんな風だ。

まずこの触れることができる生化学的な実体としての身体の場。

そしてその生化学的な実体としての身体の場の分子や原子が

そのように生成され維持され誘導されるためには、

その実体に先行するナビゲーション・マップとしての

電磁場的なネットワークの身体の場が備わるという。

ヒトをはじめとした地球の生き物の動電場を計測した

故・ハロルド・サクストン・バー博士によれば、

例えば植物の芽が発芽する際には、

すでにその芽の姿の動電場が発芽に先行して

タネの上に浮かび上がる姿が確認されていた。

ヒトの胎児もこの動電場のナビゲーション・マップに

従ってしかるべき原子や分子が誘導され、

それぞれその場に応じた細胞に分化するのだ。

この生化学的な実体としての身ボディに

先行するナビゲーション・マップの役割を果たす

インヴィジブルな電磁場構造は、

バイブレーショナル・メディスンの分野では、

エーテル体などと呼ぶ。

つまり東洋医学の経絡ネットワークは

その説から言えばエーテル体と実体としての身体を

媒介し結びつけるものとして機能していると

いうことになる。

わたしが鍼灸指圧師になり臨床の手の内で獲得した

身ボディと気ボディという二つの身体観は、

どうやら当たらずとも遠からじ、

ほぼストレートにドンピシャだったのだ。

そしてどうやら二つだけでなく、

もっと複数の微細エネルギー構造により

ひとの身体は成り立っているようだ。

実体としての身ボディには、

エーテル体との仲立ちをする経絡ネットワークが

まとわれている。

そしてそれらを包含するように

さらにアストラル体、メンタル体、コーザル体、

などの目に見えない微細エネルギーの場によって

この身体は構成されているという。

これらすべての目に見える身体、

目に見えない身体を合わせると、

少なくとも5個から6個の複数の構造体、

エネルギー場でひとの身体は成り立っているのだ。

 

「多層構造の身体宇宙」

鍼灸指圧師になりたての頃、

よくこんな事があった。

自分の生活の所作が原因ではないのに、

突然に腰の一部が痛くなる。

あるいは片方の肩が妙に凝り出す。

または膝が痛み出す。

そうすると決まって数日中に、

同じ部位に主訴を抱えた患者が来院するのだ。

つまり患者の主訴が時空を越えて、

私の身体に伝播してくるのだ。

最初はそんな馬鹿なことはあるまい、と

自分でも頭を振っていた。

だが何度も何度もそんな経験をし、

ある時など、患者が主訴を何も言わないのに、

勝手に患者の痛むツボに手が自在に動く様を見て、

その患者が思わず、

「なんでこっちから何も言わないのに、

俺の痛いツボがわかるの?」

と聞かれるに至り、最初の疑念は捨て去られ、

ついにある確信に変わった。

そうたしかにヒトの意識やヒトの身体的状況まで

どうやらこの時空間を飛び、

こちらに伝わるのだ、と

それからは思うようになった。

こうした現象はバイブレーショナル・メディスンの

領域では「超個的(トランスパーソナル)」という

概念で広く知られた現象である、ことが

あとで分かった。

時空を越えたこうしたヒトの意識交流を媒介しているのが、

どうやらヒトの身体がまとう多層構造の微細エネルギー場らしい。

その多層構造の微細エネルギー場のうちの、

コーザル体はハイアーセルフ(高次の自己)と

関わりがあるそうだ。

ハイアーセルフにチャンネルを合わせれば、

重要な決定は間違わないかもしれない。

さて通常の医学観ではもちろんここに述べたような

多層構造の身体観など教えない。

だが物理学において素粒子の概念が一般化した今、

医学も否応なく古典的なニュートン物理学的な医学から、

素粒子的なアインシュタイン医学のバイブレーショナルな領域に

移行していくだろう。

東洋医学は実体としての物理的な身体だけではなく、

その実体の身体にまとうもうひとつの、

いやそれ以上の微細エネルギー場をつなぐネットワーク、

経絡系を認識できていたとすれば、

時代の先端を行く先見の明があったと言えよう。

バイブレーショナル・メディスンが常識になるには、

まだまだ時間がかかりそうだ。

だが鍼灸指圧師である私は指先の感触を頼りに、

経絡やツボを介して、多層構造の身体宇宙に

アクセスできるチャンスに恵まれている。

バイブレーショナル・メディスンの一端を

少しでも自分なりに解き明かしていきたい。

 

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