カオスからコスモスを引き出す実践的養生法論~その七・わたしたちは竜である

ひとの体内に棲むミトコンドリア竜が元気ならば、 ひとの体内にはATPが満ち満ちて、 ひとは元気でいられる。

トリニティ読者の皆様、こんにちは!
アヴァンギャルド鍼灸指圧師のハリィー今村です。

わたくしごとですが、
先月の半ばより、ブログを新調いたしました。
こちらがその新ブログの

ハリィーの掌

です。
治療師ハリィーがこの手のひらで感じ取った生の声を
こちらブログでも聞いてもらえたら嬉しく思います。

 

「わたしたちは竜である」

わたしたち人間の細胞数はぜんぶで60兆個。
この60兆個という細胞数だけでも驚きですが、
その60兆個の細胞の中には、かつては
独立したバクテリアだったミトコンドリアが共生している。

このミトコンドリアの総数は一説によれば、
なんと1京8000兆個!
ハッキリ言って、想像を絶する数のミトコンドリアが
わたしたちの体内でうごめいているのです。

このミトコンドリアの祖先がわたしたちの細胞の祖先に
棲み着いたのは、今から12億年前頃とされます。
なぜ、ミトコンドリアの祖先が私たちの細胞に同居するように
なったのかについては、諸説あります。
その諸説のなかで有力なのが、ミトコンドリアが酸素を
吸着できたから、という説です。

地球に最初の生命が誕生した時、地球の大気にはまだ
酸素はありませんでした。
酸素が地球大気に増えだしたのは、今から27億年前に
シアノバクテリアという細菌が出現してからです。
そうして地球の大気中に酸素が増えだすと、
それまで繁栄を極めていた酸素を嫌うタイプのバクテリアの
嫌気性細菌がバタバタと酸素の毒にやられて急速に減少を始めました。
酸素という新規の元素は嫌気性細菌にとっては猛毒です。
シアノバクテリアによる酸素の放出は、
地球史における最初の大気汚染とされます。

そんな酸素による大気汚染を避けて、
嫌気性細菌のあるものは酸素と触れあわない土の中に逃げ、
土壌細菌となり、またあるものは酸素の少ない環境を求めて、
さまよい始めました。
この酸素の少ない環境を求めて、さまよった者たちが、
じつは私たちの祖先のようです。

その酸素の少ない環境のひとつが、
ミトコンドリアの祖先のαプロテオ細菌の周囲でした。
ミトコンドリアの祖先のαプロテオ細菌は
酸素と光りを利用して、炭水化物を燃焼させて、
エネルギーを獲得できる好気性光合成細菌でした。
だからαプロテオ細菌の周囲は酸素を吸い込むことで、
自然に酸素濃度の少ない環境が出来上がりました。
そこに目を付けてそこを避難場所に選んだ嫌気性細菌がいたのです。
それが、どうやらわたしたち細胞の祖先です。

そして、この嫌気性細菌は、αプロテオ細菌を細胞壁に
ピッタリと寄せ集めて、まるでダウンジャケットでも着るように、
αプロテオ細菌で酸素をガードしました。
ところが、やがてこの嫌気性細菌はαプロテオ細菌を
その細胞壁から取りこんで、自身の体内に引き込んでしまいました。

こうして本来は酸素のある環境では生きることができない
嫌気性細菌と、酸素をエネルギー源にできる好気性細菌が
奇跡的にドッキングしたハイブリッド型の融合細胞が誕生したのです。
これが植物や昆虫や動物などのいま現在目に出来るほとんどすべての
大型の生き物たちの一群です。
この嫌気性と好気性のハイブリッド型の生命群を
真核生物(ユーカリア)と言います。

真核生物はその後、進化を経て、
その類い希なる環境適応能力で地球のあらゆる領域へと
進出しました。極限環境と言われる南極の湖底にも
コケ坊主と呼ばれる生物コロニーがあります。
コケとコケをエサにするバクテリアと藻類とクマムシが
このコケ坊主のマンションで共生しています。
このコケ坊主マンションの住人のなかではバクテリアを除く
すべての住人が真核生物に相当します。