『サルでもわかるハリィー先生のアヴァンギャルドな東洋医学講座』第四話.~頭も良くなる鍼灸指圧~

鍼灸指圧を日々の養生セルフケアに組み込むと、無病息災・風邪もひかない・病気も知らない健やかな一生が送れるそうです。そのメカニズムとは……? 

 

ト「でも、たしかにここで治療してもらったあとは、家事にも仕事にもヤル気が出るし、なんだかいつもより頭まで冴える気がするんだけど、これはただの気のせいかしら? それともなにか分子レベルで整合性がある効果なのかしら?」

ハ「ダハハ、それが、気のせいも分子レベルも大ありもイイとこのオオアリクイ! 動物のオオアリクイは舌の長さがなんと60センチで、一日に蟻を3万匹も食べるんだよ。それで昆虫の蟻にはタンパク質や希少ミネラルの亜鉛が豊富に含まれていて、中国漢方ではリウマチの特効薬なんて言われてる。だから蟻を主食にしているアリクイには、リウマチなんて病症はきっとないかもね(笑)」

ト「せ、せんせぇ~、あのさぁ、ハナシが中断されて、ややこしくなるから、そういうトリビアな無駄ばなしは止めてくれない(笑)」

ハ「スマン、スマン、そうだよね。そうそう、なんだっけ、あっ、鍼灸指圧と頭が冴えることの分子レベルでの因果関係についてだったね。ひとことで言えば『頭も良くなる鍼灸指圧』ね。うん、これがね、ほら前回の予告で言っていたオキシトシンの学習能力、認知機能アップで100点満点のハナシにつながっていくの」

ト「ふぅ~、やっと、来たーっ、って、前振り長過ぎだよ(笑)つまり、先生、こういうことよね。ようは鍼灸指圧は皮膚細胞を刺激することで皮膚からのオキシトシン分泌を促進するんだけど、皮膚から分泌されたオキシトシンは血流にのって全身の各臓器や組織のオキシトシン受容体に結合することで、オキシトシンの作用が顕著になる。こうした皮膚を介した体内へのオキシトシン・シャワーは、恐らくは脳内にまで影響して脳下垂体からのオキシトシン分泌を誘起することで、脳内にも好影響を与える。その結果、脳神経間の情報伝達が改善されて、頭が冴えてくる?」

ハ「トリ子さん、もしかして、さっき鍼灸指圧やった?やったよね?(笑)オキシトシンが皮膚と脳から出まくりのオキシトシン祭りだよ。うん、皮膚からのオキシトシン分泌と、脳からのオキシトシン分泌がどんな風に関連するのかは、まだ未解明だけど、経験則から言えば、皮膚からのオキシトシン分泌と脳からのオキシトシン分泌は恐らくは、かなり連動していると予測できるね。小児鍼を打って、子供の学力が改善されるのも、自分の祖母が80代から週に2回の鍼灸指圧を欠かさず実践して、認知症にも病気にもならずに98歳で大往生できたのも、鍼灸指圧による皮膚オキシトシン+脳オキシトシンの効能と言えそうだからね」

ト「先生、でも科学的にはオキシトシンの学習能力アップに関して、エビデンスは取れてるの?」

ハ「なんでも、ラットの実験では、なんど電気ショックを浴びてもそれを避けるのがヘタな『おばかラット』にオキシトシンを注射すると、ふつうのお利口なラットと同じように電気ショックをうまく避ける事ができるようになる、という確固たるエビデンスがすでに立証されているんだよ」

ト「へぇ~、そうかぁ!それじゃあ、かなり頷けるハナシよね。例えばもしも、ウチの子みたいにちょっとお馬鹿な子供が、小児鍼をやって、オキシトシンの鎮静効果で落ち着きが出てきて、ついでにオキシトシンの学習能力アップの効用でテストが100点取れるようになるんだったら、ほんと、私たちみたいな子持ちの親には、こんな有り難いハナシはないわよね」

 

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ハ「おまけに認知症も予防できるんなら、認知症予備軍の高齢の親を抱えてる自分たちのような世代にもとっても嬉しい朗報じゃん?」

ト「子どもにも良し、老人にも良し、もちろん、若い世代にも壮年にも良し。鍼灸指圧はもしかして、混迷の現代社会を救う羅針盤かしら?」

ハ「羅針盤というよりも『羅鍼盤』の方がハリィー的には、ピッタリ来るね。そう、鍼灸指圧は現代文明を救う救世主になり得る医療なんだよ。だから、今でしょー!の学習塾に行かせるよりも、まず先に鍼灸指圧! 入居待ちの施設の番号札をもらう前に、まず先に鍼灸指圧! 『まず先に今こそ鍼灸指圧』なんだよ。ここ超プッシュ! だけど、こういった鍼灸指圧の真の実力の凄さがまだまだ一般に浸透していない。そこんところがいちばん惜しいところなの」

ト「ううん、そうじゃあない、いや、そうなのよ、だからこそ、ここトリニティウェブのライターに先生は抜擢されたのよ。こんな面白いゴージャスな講義、他じゃあ絶対に読めないもん。アタシは今、ハリィー先生のナマ講義がこうして聴けて、とっても幸せよ! 次回もとろけるほどに濃密な講義を頼むわよ、ハリィー先生」

ハ「おっしゃー、 まかしとき~!」

 

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