ツンデレな日本の神々が
怒りながらもたらす特別休暇のお話

お節料理を作るのは、竈の神様が怒るから……という話を聞いた時、子供心にも「ああ、竈の神様が怒る……という理由もあるんだろうけど、飯炊きをする女の人をお正月に休ませるという意味もあるんだな」と感じてました^_^;

こんにちは、よいぼしのなぎうたのkinaです。
お正月にはお節がつきものですが、最近「大晦日からお節を食べるのは北海道だけ」ということを知って、本気でびっくりしました。
本州の友人も「え? お節は元旦から食べるんもんだぞ⁉︎」と逆にびっくりしてましたが。

さて、今回はお正月になるといつも笑えてくる、ツンデレな日本の神様が日本人にもたらす休暇のお話です。

 

お正月に火を使うと本当に竈の神様は怒るのか⁉︎ 子供心にもバレてる竈の神様が女性に与えるリフレッシュ休暇

そもそも、お正月にお節を食べるのは「お正月に料理を煮炊きすると、竈の神様が『火が穢れる』と怒るから」ということで、お正月には「煮炊きをしないで済み、かつ保存が効くもの」ということでお節が作られた、と言われていますね。

お節料理は縁起を担いであんな料理……と思われがちですが、実は「年末でも用意がしやすい、保存が効く食品」で構成されているんですよね。
むしろ縁起担ぎは後付けなんだと思います。

あと、お餅も「竈を使わずに炭水化物を摂取でき、かつ保存が効くもの」だったりします。
暖を取るための火があれば、そこでお餅を温めて食べられますから。

お節料理を作るのは、竈の神様が怒るから……という話を聞いた時、子供心にも「ああ、竈の神様が怒る……という理由もあるんだろうけど、飯炊きをする女の人をお正月に休ませるという意味もあるんだな」と感じてました^_^;

竈の神様って、きっと昔から日本の女性が煮炊きで苦労しているのを知ってるから「せめて正月くらいはゆっくりしてほしい」と考えて「火が穢れる〜」と怒ったふりをしているのかもしれませんし、世の男性方も「かーちゃんや女房にはせめて正月くらいはゆっくりさせたい」と考えて、あえて「竈の神様に怒られるのが嫌だから」という言い伝えにのっかかって、料理を作る女性陣にゆっくりしてもらうために竈の神様の言い伝えを信じているふりをしていたのかもしれません。

 

月経は血で穢れる⁉︎ 自身が女性のアマテラスが月経を嫌う真の理由と実質的な生理休暇と

日本の最高神天照大神は世界でも珍しい女性の神様です(実はアマテルという男性の神様だったのが、時の政府のあれこれで女性の神様になったという説もありますが)。

神様が血の穢れを嫌うのは、日本に限らず古今東西どの宗教でもあることなのですが、「天照大神は自身も女性なのに、出産や生理の血の汚れを嫌うのは嘆かわしい。それが日本の女性の地位低下にもつながっている」と言っていた方も過去にいらっしゃいました。

kinaも「実はこの発言は太陽神アマテラスは元々男性だから……」と考えていたのですが、ある方の一言で目から鱗が落ちた感じがしました。
それはどういうものだったかというと……。

「アマテラス様は血の穢れということで月経を忌み嫌っていたけど、あれは実質生理休暇だろ。
だって昔は生理になったら衣食住が保証された状態で隔離されてたんだから」

という言葉だったんです。

衣食住が保証された状態で、安静にしていられるなら実質生理休暇ですよね。

おそらく、その延長線上に「血の穢れを言い立てた産後休暇」もあったのでしょう。
今にして思えば、生理時や出産後の不快感がわからない男性に「ケガレ」という概念を持ちだして休ませる、という方法は非常に理に適っているものだったんじゃないかと思います。

「痛い」「気持ち悪い」だけなら個人差がありますので、他人と比べられても困る場合もありますからね。

こんな感じで、一見怒りながらも女性の苦労をいたわってきた神様をお祭りしつつ、古い年が過ぎて新しい年がやってきます。

2017年が皆様にとって良い年になりますように。

 

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