快適生活は環境次第 ~ 環境が人を変えてくれる? ~ 適者生存とは

ケース3:大きな問題はないけれど上下関係が気になる

特に不満があるわけではない環境。これなら特別に良い環境とは言えなくても可もなく不可もなく平和な感じがします。
「後は、自分次第!」と考えれば大きな邪魔が入るわけでもないので、考え方によってはどんどん成長できるかもしれません。

ただ何でも自分を他人と比べてしまう傾向がある人は注意が必要です。
たとえば上下関係はキッチリしているけれど、何かそれが問題というわけではないとします。

でも上下関係があるということが気になってしまうと相手の顔色をついつい気にしてしまうのです。
怒られているわけではないのに怒られている気がしたり、褒められても立場的に無理に褒めて自分を伸ばそうとしているのではないかと勘繰ったり。
怒られたら怒られたで立場的に反論できないと嘆いてしまいます。

横並びの関係で、年齢も近い集団ならどうかというと、それはそれで悩んでしまうのです。「同列で扱われたくない」という気持ちが色濃く出てしまうと、人間関係がこじれてしまうのです。

また同列故に必要以上に「なんで、あの人は私にばっかり頼るの?」と思ってしまったり、「なんで、あの人は同じ立場なのに威張ってるの?」と思ってしまったりします。
よくよく考えると、それは自然なことです。

なぜなら、関係が横並びだろうと、みんなそれぞれ人格を持った別の人なのですから。個人差が出るのは当然なのです。
しかし「実は見えない権力のピラミッドができあがってしまったのではないか……」、「実は私は他の人に同じ立場であることを認めて貰えていないかもしれない……」と悲観的になってしまうのです。

誰かが何かをして来たわけではないのに、自分自身で勝手にそう思い込んでしまっている以上、どんな環境であろうとも自分自身で悪い環境にしてしまっているのです。

実はこれがいちばん厄介なのではないかと私は思っています。
不可抗力でもなんでもないのに自爆してしまっているので、残念としか言いようがありません。

実際に誰がどう思われているかなんて誰にもわかりません。
まずは、その事実を頭に入れておいた方が良いです。
そしてもし自分が何かしら問題アリだとしたら自然に相手の接し方も変わってきます。
自分に問題の自覚があるなら改善すれば良いですし、わからなければ、特に気にせず、何か変化があってから再検討すれば良いと思います。

 

適者生存

環境は人を作ります。
また、人が環境を作ります。
そして「私」という存在もまた環境の一部です。

環境はとても影響力があり、大切です。
しかし与えられた環境だけが自分のすべてを決定するわけでもありません。
そして環境は常に変化しているのです。

少なからず環境とどう折り合いをつけて行くかというバランス感覚を自分が身につけて行くのだという意識を持てば、「私」の人生の質を向上させていくことはある程度はコントロールできるのだと思った方が良いです。

誤った認識、セルフイメージを持ってしまうと人生はどんなに良い環境でも悪くなってしまいます。
そこさえしっかり押さえて行けば、後は上るだけです。

 

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