人は感情がある!  ~だからこそ自分の気持ちを把握しよう~

とにかく人間の心は案外不安定だということを覚えておいてください。 そして心は否定されると辛くなってしまうのです。

心は動く

心は動きます。
なぜなら心は固定されたものではないからです。

心は常にゆらゆらと動いています。
動きの振り幅は人それぞれですが、まったく動かない人はおそらくいないと思います。

こういう話をすると「心は動かない方が良いのかな」と思うかもしれません。
心がゆれていると情緒不安定のようなイメージがあるかもしれません。
でも、そういう話ではありません。

『感動』という言葉がありますよね。「感じて」「動く」のです。
これって何がという話なのですが、ずばり心ですよね。

心が感じて動くから私たちは感動するのです。

つまり心が動かないという状態は、感動がないという常態なのです。
心の振り幅が小さければ小さな感動。

大きければ大きな感動なのです。

そう考えると、必ずしも心が動かない方が良いというわけではないことがわかっていただけたのではないかと思います。

無感情、無感動。無欲。無関心。
もしかしたら、こういう人たちも増えてきているのかなと思うこともありますが、心を動かすことを私は忘れないで欲しいなと思っています。

 

むかし流行った『KY』というコトバ

ただ、心って自然に動くものなので感じるままに生きていると、それはそれで問題です。
俗にいう「空気が読めない(KY)」という人は、自分の心に素直なのかもしれませんが、自分の心しか見えていないのです。
自分の心の動きに素直に従うのは悪いことではありません。

ただ、空気が読めない人に助言するとするなら、自分に心があるように、他の人にも心があるということ。
自分の心が動くように、他人の心も動くということ。
そして、それは関係を通してお互いに動かし合っているのです。
たとえあなたが意識していなかったとしても。それが人間関係というものなのです。

 

心を否定しないで

心は影響を与えたり、受けたりします。

たとえば大好きな人、仲良しな人と一緒にいると、心は満たされてきますよね。
楽しくなったり、嬉しくなったり、幸せを感じたり。

一方で、嫌いな人、苦手な人と一緒にいると、気が滅入って来ますよね。
怖くなったり、不安になったり、イライラしたり。
嫌いな人、苦手な人と一緒にいる時の感情ってなんだか「そういうふうに思ってしまう自分が悪い人みたいな気がする……」という気持ちになってしまうかもしれません。

もしそうだとしても、一旦ストップして下さい。
人と一緒にいる時に不快に感じている自分が許せないと思ってしまうその感情を否定しないで欲しいのです。