じゃあ、どうすれば健康でいられるの？
では健康に無頓着でいれば良いのかと言えば決してそういうことではないのです。
コツはもちろんあります。
それは「季節を感じる」「自分を知る」です。
季節を知るというのはどういう事かというと、今が春なのか夏なのか秋なのか冬なのかをきちんと認識する事です。
当たり前な事なのですが、これが案外出来ていない人が多いです。
桜が咲いても気付かず、ヒマワリガ咲いても気付かず、紅葉にも落葉にも気付かず、枯れ木にも気付かない人。
「うーん。気がついていたら年末調整で仕事が忙しい季節になったよー……」と、一年のうちにそこしか節目が無い人も残念ながら多いのです。
こういうタイプだと季節感に疎いので服も一年中似たような服を着ているので風邪をひきやすくなります。
人間にはホメオスタシス（恒常性機能）があるから大丈夫と思っているかもしれませんが、それは極端すぎます。
暑ければ薄着になった方が良いし、寒ければ服を重ね着した方が良いのです。
季節を感じる人は、季節を楽しむ事が出来ます。
植物の変化も、気温の変化も、ファッションの変化も、季節イベントも敏感に気づくので、その都度対処出来ているのです。
そして季節を楽しめるという利点もあるのでQOL（人生の質）も上がるのです。
次に自分を知るとはどういうことか説明します。
これは毎回強調している事ですが、自分の心や身体の声を素直に聞く事です。
自分に嘘をついていないかどうかもとても大事なのです。
健康診断を受けなさいとか、そういう話ではありません。
自分自身をきちんと真正面から向き合って見つめ直す事によって、今まで見えなかったモノが見えるようになったりすることも多いです。
新たな視点を得られる場合もあります。
本当に問題なしなら、それはそれで良いです。
たとえば、新入社員がワクワクしながら就職したのは良いけれど、入社早々上司に怒鳴りつけられて心が折れてしまったとか、それこそ、それを引きずって五月病になってしまったとかいう問題は確かに多いのかもしれません。
でも、ここで「今までの自分やり方では通用しない」ということに気づく人は、違うアプローチを選択する事ができるのです。
一方で「私は使えない社員だったのか……」と思い込んでしまう人は、どんどん病んで行きます。
そもそも、自分を冷静に見つめ直したら、適性が初めから無いのはわかっていて、しかも希望職種でもなく、何も考えず就職してしまったという自分に気がつけたら、それはそれで価値があります。
ゼロスタートで楽しんで行こうと思うかもしれません。
いっそ、本気でやりたい道に進もうと割り切ることが出来るかもしれません。
また、自分のことを理解している人は、上司との温度差も冷静に図る事が出来ます。
たとえば、自分は出世も昇給もしなくて良いから指示をそつなくこなし、定時に帰宅して休みは休みたいと思っているのに対し、上司は、せっかく才能があるのだからもっと気合いを入れて指示が出る前に自発的に動き、家に仕事を持ち帰らないまでも常に営業成績を上げる方法を意識しながら生活して欲しいと思っているかもしれません。
でも、本人が、それがイヤだから出世したくないと思っていたら、考えは真逆なのです。
ふざけているわけでも怠けているわけでもないのに、温度差に気がつかないと「怖くてうるさい上司がいてメンタルが悪化した」とか、そういうことになってしまうのです。
人間というのは「自分はこうだから、他人もこうだろう」という単純なものではないのです。
人それぞれ価値観は違いますし集団なら尚更です。
結局、利害が一致できなければ辞めざるを得ないかもしれませんが、「もしかして温度差があるかも？」と思えば、上司に相談してみるのも悪くは無いかもしれません。
または次の職選びの時に、自分が本当に望んでいるものと求人側が何を求めているのかの温度差を意識すれば仕事選びの失敗率も減るわけです。
後は交渉力次第です。
「怒られたから私は無能」ではないのです。
もっと自分自身を冷静かつ客観的に見つめ直して欲しいのです。
自分と他人とのバランスが上手に取れると、心が病む可能性はグンと減ります。
以上、「季節感」と「自己認識」をしっかりしていれば、自ずと道は開けて来ます。
そして心身ともに健康でいられると思います。
ただし、これは永久不変の絶対法則ではありません。
時には運もあります。
もし、異変を感じたら独りで抱え込まないで信頼できる誰かに相談して下さいね。
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