お客さんの品格~「私はお客様なのよ!」では通用しない⁉︎~

時々、声をかけて来る店員さんに「あぁあ~ん?」と眉間にシワを寄せて口をへの字にして睨みつける方や「ほっといてくれよ……」と人面犬のように怪訝そうに言う方もいるようですが、それは止めた方が良いです。 気持ちはわかりますが、ちょっとだけ態度を変えてみることをお勧めします。

 

お客様は偉いのよ⁉︎

お客さんの中には「お客様は神様なのよ!」と本気で思っている人もいらっしゃるようです。
神様のような立ち振る舞いをして、きちんと商品を購入したり、店員さんに感謝の気持ちを伝えたり、良かった点をお客様カードに書いて下さる方は確かに神様かもしれません。
ただ、どこからどう見ても単なるクレーマーかモンスターにしか見えないお客さんも残念ながらいらっしゃいます。

自分以外のお客さんに覚えられていても恥ずかしいのですが、覚えているのはそれだけではありません。
お店の店員さんは、それ以上に覚えています。
何しろ身を持って自分の売り場を守っているわけですから。

それこそお店に食べ物や飲み物を持ちこんだりしたら、店員さんに注意されると思いますが、同時に記憶もされています。
ローラーシューズで店内をうろついている方も同じです。

商品棚を漁るだけ漁って、挙句の果てに何も買わずに散らかして帰って行ったとか、そういうお客さんも覚えられています。
だって、仕事とはいえ、そのせいで商品の陳列をやり直さなければならないわけですから。
それが仕事とは言え、それだけが仕事ではないのでやはり気の毒です。

私は買い物をする際、正直に言うと店員さんが近寄って来てしつこく商品を勧めて来るのは好きではありません。
軽く返事をしてスルーするか、しつこければ店から出てしまいます。

ただ、それは店員さんに文句を言っても仕方がありません。
お店の方針でそのように教育されており、声かけをしないと怒られるという場合もあるのです。
またはノルマがキツくて、しつこいくらいに声かけせざるを得ない店員さんもいます。

私たち、お客さんの立場からすれば迷惑な話ですが、それはお店(会社)の方針に問題があるわけで、それはある程度は理解してあげた方が良いのかなと思います。

時々、声をかけて来る店員さんに「あぁあ~ん?」と眉間にシワを寄せて口をへの字にして睨みつける方や「ほっといてくれよ……」と人面犬のように怪訝そうに言う方もいるようですが、それは止めた方が良いです。
気持ちはわかりますが、ちょっとだけ態度を変えてみることをお勧めします。

「すみません。私、ちょっと自分でじっくりと商品を見たいので……」と言えば、よほど変な店員さんでない限り「失礼しました。ごゆっくりどうぞ」と笑顔で身を引いてくれると思います。

それでも怒りや不快感が収まらなかった場合は、その店を今後利用しないで他のお店に行くか、カスタマーセンターに電話をして、店員個人の問題ではなくお店全体に対する意見として「せっかく静かにお買い物をしたいと思っていたのに、待ってましたとばかりに声かけされると、ちょっと悲しいです。店員さんが悪いわけじゃなくて系列店全部、そんな感じのようなので、お店の方針なのかなと思って、ここ(CS)に電話しました……」と言えば、少なくとも問題提起は出来ます。

ここで店員さんの名前を出して文句を言ったりすると、その店員さんが上司に怒られて終了になってしまい、根本的な解決にはつながらないというコトを覚えておいてください。

それと、お店にもよりますが店員さんは店員さん同士、仕事の情報交換や申し送りなど、その日の主だった出来事などをシェアしたりするものです。

ですから、クレーマーや悪意のあるお客さんと認識されると共通の情報として認識されてしまいます。
もちろんお客さんの個人情報など分からないので「こんな感じの人です……」程度の情報にはなると思いますが、ファッションの傾向や身体的特徴や口調で「この人だな……」と気付かれます。

だからといって出禁になることはありませんが、警戒対象として認識されているとしたら、やっぱりイヤじゃないですか。
お客さんが店員さんにあれこれ思うことと同様に店員さんもお客さんに対してあれこれ感想を持っているのです。
何故なら、同じ人間だから……。

 

楽しい買い物をするには?

楽しい買い物をするためには、お店側のスタッフとお客さんの双方が礼儀をわきまえて、爽やかにコミュニケーションすることが大切です。
「お客様のために……」というお店側の意識だけでは良い買い物は成立しないのです。

私たちお客さんも店員さんに対し、例えば商品を褒めてあげたり、清算が終了した時に笑顔で「ありがとう!」と言ってあげたりした方が、お互いの気分が良くなるのです。

もし、そこで店員さんが調子に乗って、不要な商品を勧めてきたり「お友達を連れてまた買いに来て下さいね」と言ってきたりと、お客さんをお客さんと思わず、『歩く財布』と思っているような店員さんであれば、そのお店の利用を考え直した方が良いと思います。

これは自分の仕事に置き換えれば簡単にわかると思います。
もしあなたがクレーマーに目をつけられたらどれだけ悲しい気持ちになるかわかると思います。

逆に苦労を理解してくれて労いの言葉でも下さったら心から救われると思います。
そして明日の仕事に繋がると思います。
世の中は善意と善意の交換で成立しているのです。

自分がされて嫌な事はしない。
それがお店(会社)の方針なら末端スタッフでは無く大元に言う。
これが良いです。

そして、お互いに感謝の気持ちを持ち続けて下さい。
それが、あなたの買い物を一層楽しませてくれると思います!

 

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