情報に流されすぎると危険!「私は病気に違いない!?」というファンタジー

情報はきちんと咀嚼して!!
情報に流されすぎると危険!「私は病気に違いない!?」というファンタジー

私たちの周りは情報であふれている!?

私たちの周りにはたくさんの情報があふれています。特にテレビや雑誌、インターネットには数え切れない程の情報が流れてきます。100年前には信じられない程の膨大な量です。そんな膨大な情報あふれる社会で私たちは常日頃から大切な情報を選び、不要な情報を意識の外に飛ばして生活しています。広告会社さんだったら、どんどんみんなが興味を持ってくれるようなコマーシャルを流して私たちの欲望をどんどん増幅させようとしてきますよね。もちろん、私はそれを否定しているのではありません。宣伝、つまり自己主張というのは、ビジネスに限らず大切なことですからね。

それに、商品がどうとか、サービスがどうとか言う以前に、コマーシャルそのものに好きな俳優さんが出ていたりしたら嬉しいですし、数十秒の中に込められた短いドラマ自身も作品として楽しめますよね。違った意味では、テレビドラマなどを見ている時は、コマーシャルの間にトイレに行けるという利点もありますし…(笑)

奇妙な情報の影響力!?

そんな環境の中で私たちは生活しているので、常に情報を意識しているつもりですが、時々奇妙なことが起る場合があります。稀にこんな人はいませんか。たとえばニュース番組や健康番組で「こんな症状が該当する場合、あなたは●●病かもしれません!」といったようなものです。普通に考えると「へぇ。そういう病気があるんだね…」で終わるのですが、残念ながらそうではない人もいるのです。「えええっ!それ、全部私に該当している!もしかして、私って●●病なのかもしれない。いや、きっと●●病に違いない!」と思い込んでしまうタイプです。

番組中に「気になる方は受診して下さい」ときちんと注意を促していても、そこは完全にスル―されてしまって、自分にとってインパクトのある個所だけを頭にインプットしてしまうのです。確かに、悪意が無いとはいえ、視聴者の不安を煽ってしまうような表現もあります。しかし、仮に不安になってしまったとしても病気になってしまったわけではないのです。それに、どうしても自分を病気だと決めつけたいのなら、医師免許が必要です。お医者さんは別ですが、病名は特定の人しかつけることはできません。疑っても決めつけないようにして下さいね。特に、自分以外の誰かに「あなたは●●病に違いないわ!」と言ったりしないでくださいね。

情報を屈解して独自の展開をする恐怖!!

情報と情報処理は別物なのです。情報は情報としてしか価値はありません。その情報をどのように解釈し、どのように意味づけるかは情報を受ける側に大きく影響されます。だからこそ、情報を受ける側の立場である時は、その点に充分な注意が必要です。

仮に、得た情報のせいで自分が何らかの病気かもしれないと思っても、それが必ずしも悪いわけではありません。気になるのであれば、信頼できる家族や友人に相談してみるか、信頼できる医療機関に行って実際に調べてみれば良いのです。不安が解消されれば、それは良いことですし、自分の中の疑惑が晴れただけでも価値はあるかもしれません。

統計があるわけではありませんが、特に心に何らかの大きな不安を抱え込んでいる方に、この手の自己暗示(?)に陥ってしまう方が少なくない気がします。

A : 私、ウツなんです…。
B : それは大変だね。お薬飲んだり、カウンセリング受けたりしているの?
A : いいえ。私、病院に行って無くて…。
B : 主治医さんと折り合いが悪かったの?そういうこともあるよね…。
A : いいえ。病院には最初から行ってないんです…。
B : え?だって、自分をウツだと言ってなかった?
A : この前、ネットで『あなたもキケン!ウツ度Check!』という無料アプリを見つけて…。
B : え?心理テスト?ゲーム?それ信憑性のあるものなの?
A : 信憑性?でも、チェックリストに該当箇所がたくさんあったし…。
B : それはそうと、ウツ状態とウツ病って違うって知っている?
A : 聞いたことあるけど、そういうの、よくわからなくて…。

というように、何処かで得た情報に振り回されてしまって、情報の信憑性や、それ以前に趣旨をきちんと理解せずに、独自の理論を展開して話をどんどん進めてしまう人は、想像以上に多いです。信頼に値しない主治医の元に受診してしまったらそれはそれで大変ですが、安易に自分で病気を決めつけて、その上、自己治療等を始めてしまうと、そちらの方が恐ろしいです。

(※上記の会話はフィクションですのでご了承ください。)

情報はきちんと咀嚼して!!

近年、学力低下やコミュのケーション能力の低下が問題になっています。これらの原因にも情報の扱い方について分かっていない人が多いことも重大な要因として隠れているような気がします。「人の話を良く聞きましょう」、「相手の気持ちを考えてみましょう」、「自分の伝えたいことをわかりやすく伝えましょう」と当たり前のように教えられているはずですが、テレビや雑誌に限らず、友人関係でも職場の人間関係でも、相手の言っていることを勘違いしていないか、きちんと理解しようとしているか、勝手な判断をしていないか、要点はなんなのか、それに対して自分はどう思っているのかなどをきちんと考える習慣を身につけていないと、情報の量がどんなにたくさんあっても情報を処理できず、間違った解釈をしてしまうかもしれません。場合によっては争いに発展しかねません。

これは一日二日で身に付くスキルではありませんが、心掛けしだいで、毎日意識していれば習慣になって、やがて血となり肉となります。焦らず、急かさず、情報をじっくりと向かい合ってみて下さい。