像の多さは日本一、大人気のお地蔵様が得た新たな姿

日本にある仏像で最も数が多いのは? そう『お地蔵様』です。今回は人気の高い『お地蔵様』についてのお話しです。
像の多さは日本一、大人気のお地蔵様が得た新たな姿

【最も数の多い仏像】

「お地蔵様」といわれて、その姿が思い浮かばない日本人は少ないといえるでしょう。

普通の仏様は、お寺に行かなければその姿を見ることが出来ないものですが、お地蔵様だけは、「道ばたにも多く祀られている」ことから、比較的頻繁に目にすることが出来ます。

現代では、こうした古来からの信仰は薄れてきたといわれていますが、それでも、大都会の片隅に地蔵堂が残っており、しっかりと掃除がされ、お供え物があげられているというのは、「誇るべき日本文化のひとつ」です。

このことから、日本にある仏像で最も数が多いのはお地蔵様、すなわち「地蔵菩薩」であるとされています。それだけ人気のあるお地蔵様とは、どういう仏様なのでしょうか?

実はお地蔵様には様々な側面が存在しています。一般的に知られているお地蔵様の御利益といえば、「地獄から救ってくれる」同じく「地獄に落ちた子どもを助けてくれる」などというものがあります。これらは、仏教説話や昔話などで伝えられてことから有名なものといえるでしょう。

 

【多種多様の御利益を持つお地蔵様】

さらに、同じお地蔵様であるにも関わらず、祀られている場所によって「固有の属性を付与される」ことも多くあります。

お年寄りの原宿として有名な巣鴨の「とげ抜き地蔵」をはじめとして、「子育て地蔵」「身代わり地蔵」「イボ取り地蔵」「勝軍地蔵」などなど、ほとんど万能とも思えるほど、さまざまな御利益をもっているのも「お地蔵様の特色」なのです。

お地蔵様は、サンスクリット語で「クシティガルバ」。クシティとは「大地」、ガルバは「胎内」といったような意味合いを持ちます。このことから、「生命を育む大地の力を持ち、すべての存在を慈悲によって救ってくれる仏様」とされています。

時として、お地蔵様が女性として扱われるのも、この「大地母神」的な要素があるからといえるでしょう。さらに、釈迦が入滅してから、救世主である「弥勒菩薩」が降臨するまでの間に、人間界を含めた「6つの世界を回って、すべてを救済する存在」であるともいわれています。

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【6つの世界すべてを救うお地蔵様】

ちなみに6つの世界とは、「六道」とも呼ばれています。こちらは「天」「人」「修羅」「畜生」「餓鬼」「地獄」を表しており、これらすべてを巡回していることから、前述のように「地獄に落ちた人を救ってくれる存在」とされたわけです。

また、それぞれの世界に担当のお地蔵様がいるという発想から生まれたのが「六地蔵」となります。名前に「大地」が入っているせいなのか、地蔵と地獄の関わりは深く、中国では「閻魔大王とお地蔵様を同一視」したりすることもあるのだそうです。