あなたの感情は食べ物の味にコントロールされていないか?〜毎回の食事に六味を入れるということ

アーユルヴェーダでは味と感情は関係しているとされています。六味と感情の間にどんな関係があるのでしょうか。

■苦味

日本人はわりと苦味が好きですね。
ほとんどの野菜は苦味をもっています。
野菜のなかの苦味の王者はゴーヤでしょうか。

苦味はカファを減らし、血液を浄化してくれます。
日本人は民族的にカファ体質だと言われているので、苦味が合っているのかもしれません。

春の山菜は苦味が強いのは、冬の間に蓄積したカファや毒素をとってくれるためです。
自然の恵みです。
冬眠から覚めたクマは真っ先に苦い物を食べるのだそうです。
デトックスです。

ですが、苦味を摂りすぎると、悲しみ、悲嘆、絶望といったマイナスの感情につながります。
アーユルヴェーダでは、苦味も心のラジャスを増やすと言われています。

ラジャスが増えたときに怒りにつながるのではなく、悲しみにつながるのが苦味です。
「悲しみは苦い」と表現されますね。

苦味は余分な脂肪をとってくれるメリットがあることを知った人が、痩せる目的でレタスやセロリなど苦味の野菜ばかりの食生活を長期間にわたって続けていると、やがて悲しみに襲われるかもしれません。
甘味のご飯を少量でいいので食べて心に潤いを与えましょう。

■渋味

渋味が味であるかどうかは議論の分かれるところですが、アーユルヴェーダでは味として考えられています。
普段の食事で渋味をあまり意識しないと思いますが、柿は渋味です。
りんごも渋味です。
もちろん甘味も含まれていますよ。
熟していないバナナも渋味です。

紅茶、日本茶、カテキン茶、赤ワインも渋味です。
渋味は苦味と同様に余分な水分や脂肪を取り除いてくれるのですが、筋肉や内臓を収斂・収縮させるという特徴をもっています。

とくに結腸を収縮させるので、渋味の摂り過ぎは便秘を起こす可能性があります。
これは苦味成分のタンニンのせいです。
渋味食品の摂り過ぎには気をつけてください。

筋肉や内臓を収縮させるせいか、感情的には恐怖心や不安感を引き起こします。
筋肉や内臓が硬く縮むと、心もリラックスできないのは当然です。

タンニンは鉄と結びつきやすいので、鉄の吸収を阻害します。
鉄分が不足すると、憂うつな気分、神経過敏、のどがつまる感じがする、といった障害が起きます。
アーユルヴェーダが渋味は恐怖心や不安感につながると言っている科学的根拠はこのあたりにあるのかもしれません。

さらに、渋味は克己心を強めるとされています。
克己心とは「自己コントロール」のことです。

渋味を食べるとなぜ自己コントロールができるのでしょうか。
ドクター・パルタップに理由を聞いてみると「渋味は美味しくない。それを食べるということは自己鍛錬になる」という答えがきました。

えっ⁉︎ 意外な答えでした。

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