アーユルヴェーダと量子力学~人間が意識すると物質は変わる

量子力学でわかっていることは、人間が量子を観察する、つまり量子に意識を向けると、量子は見られていることに気づいて動きを変えるということです。ということは、意識の向け方によって物質である体と心は変わるということです。

こんにちは。
アーユルヴェーダスクール ジヴァ・ジャパン代表でアーユルヴェディック・カウンセラーの文分千恵です。

ほんとうかどうかわかりませんが、アーユルヴェーダは神様の啓示によって地上に降りてきたと信じられています。

その昔、アーユルヴェーダは神々だけの生命知識だったのですが、下界の人間の間で病気というものが生まれたときに神様からもたらされた医療知識だと言われています。
だからアーユルヴェーダは完全なる知識だとされています。

この神話はさておき、古代のアーユルヴェーダのリシ(賢者)達の慧眼ぶりには敬意を払わざるを得ません。
古い医療体系などではなく、未来の医療体系の感があります。
だからこそ最先端科学の一つである量子力学をアーユルヴェーダの解説に組み入れた本も出版されているのだと思います。

 

量子は見られていることに気づく?

量子力学は非常におもしろい学問ですが、量子の性質がいかなるものであるかは、量子力学の専門家でさえ全貌はわからないのでそうです。
だから量子力学を知らない私でもこうして量子力学について文章を書くことができるのです(笑)。

量子は物質を作る小さな単位です。
原子とか分子のように、物質を形づくる素材にあたる小さいものを量子と呼びます。
私でも知っている原子や分子、さらには電子、光子も量子です。

量子は従来の物理学に当てはまらない動きをみせます。
たとえば電子の実験。縦長の穴(スリット)を開けた板に向けて電子銃で電子を1個ずつ打ち込んでいきます。

するとスリットの数は2個であるにもかかわらず、スリット板のうしろに設置した板の上には電子が2本以上の縞模様になって付着します。縞模様は電子が「波」であることを示しています。

波はエネルギーです。
次に、研究者がそれぞれの電子が2個あるスリットのどちらを通るのかを調べようと観察します。

すると不思議なことに、板の上に付着した電子は2本のスリットを反映して2本の線になるのです。2本の線状になるということは「粒」を示しており、つまり電子は物質であることを示しているのです。
はてな? 電子はエネルギーなのか物質なのか?

電子がエネルギーになったり物質になったりするというのはどういうことでしょうか。
観察者が電子を見ることによって、電子は「自分は見られている」と気づくのだそうです。
観察するためには見る必要があります。
見るということは光をとおして対象物に触っていることです。

電子を観察することによって光の影響を受けるらしいのです。
この実験から導き出されたことは、量子は観察されていないときにはエネルギーであり、観察されると物質になるということでした。つまり、人間が意識しないときには量子はエネルギーであり、人間が意識したときに量子は物質になるということです。不思議!

 

物質である体は非物質であるエネルギーの表出

アーユルヴェーダを含むヴェーダ哲学では、人間の本質は魂だと考えています。
魂とは古典的な言い方ですが、現代的な表現にするなら「エネルギーあるいは意識」と言いかえることができます。
エネルギーは物質ではありません。
このエネルギーは光に喩えることができます。

人間の生命の本質は光を伴うエネルギーです。
人間が生きている間は光を発しますが、肉体の命が絶えると光は失われます。

人間の本質は非物質であるエネルギーですが、私たちは物質である体として表現されています。
どうしてそんなことが起きるのかを考えるときに意味をもつのが量子論かもしれません。

上述のように、量子は人間が意識しないときにはエネルギーであり、人間が意識したときに物質になると考えられています。
私たちの魂は「アートマン」と呼ばれ、エネルギーであり意識でもあります。
このアートマンの意識が働くことによって、エネルギーが体という物質として表出しているのかもしれません。
人間の体も量子から作られているのですがから、量子の法則が働いていることは明らかでしょう。

アーユルヴェーダの基本理論の最も重要なものの一つは「ドーシャ理論」です。
ドーシャとは体の生理機能をコントロールするエネルギーのことです。
ヴァータ、ピッタ、カファの3つがあります。