伝統と革新のアーユルヴェーダ風雲児 ドクター・パルタップ・チョハン

ドクター・パルタップは、アーユルヴェーダは人々の健康と幸福のためにあると言い切ります。彼はアーユルヴェーダをとおして人々を健康で幸福にするために休みなく働いてきました。

こんにちは。アーユルヴェーダスクール ジヴァ・ジャパン代表でアーユルヴェディック・カウンセラーの文分千恵です。

熊本を中心とする九州の地震はとんでもないことになっています。お亡くなりになられた方々に哀悼の意を表します。現地の方々のお気持ちは察して余りあるものがあります。東日本大震災からちょうど5年後の今回の震災。なにか意味があるような気がしてなりません。

5年前の今頃も日本中が不安に満ちていました。原発事故の影響でした。
日本に住んでいた多くの外国人が海外に一時避難をしていました。ドクター・パルタップ・チョハンはゴールデンウィークに来日する予定でした。
来日直前の地震と原発事故だったので、来日できるかどうか心配でしたが彼は日本に来ました。周囲の反対を押し切っての来日でした。

ドクター・パルタップは「これから被災地に行こう!」と言いました。「まぁまぁ、落ち着いて」と言って彼の逸る心を鎮めたのですが、アーユルヴェーダ医師たるものはそうこなくっちゃ、と思ったのでした。昨年11月に起きたパリ同時多発テロのときにも、多く人がフランス行きをキャンセルするなか、ドクター・パルタップその翌日にフランスを訪れました。

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アーユルヴェーダは健康と幸福のためにあると言い切るドクター・パルタップ

ドクター・パルタップは、アーユルヴェーダは人々の健康と幸福のためにあると言い切ります。彼はアーユルヴェーダをとおして人々を健康で幸福にするために休みなく働いてきました。いまではジヴァ・アーユルヴェーダのクリニックはインド国内50カ所にあります。ドクター・パルタップの素晴らしい点は、アーユルヴェーダの診察、治療、生薬の製造法に関しては伝統的な手法を厳格に守る一方で、人々にアクセスし、患者にアプローチする方法は革新的な手法を用いていることです。

その一つが「TeleDoc」です。医療体制が未整備な農村とジヴァ・アーユルヴェーダを通信で結ぶシステムを開発し、医者のいない辺鄙な農村の患者を診察し、生薬を送り届けることに成功しました。ドクター・パルタップは、このプロジェクトにより国連から「ワールド・サミット賞」を受けています。さらに目覚ましいプロジェクトは「テレメディスン・センター」の立ち上げです。世界のどこからでもこのセンターに電話をして健康相談を受けることができます。約200人のアーユルヴェーダ医師が健康相談に乗り、必要な人には生薬やサプリメントを送っています。インド国内からの健康相談は無料で行っています。

インド国内テレビ5局で放送されているドクター・パルタップの健康テレビ番組は1200万人以上が視聴していると言われています。昨年、品川のインドレストランに行ったとき、その店員さんから「もしかしてドクター・パルタップですか」と声をかけられました。「インドに帰国したときにあなたのテレビショーをみました」こうした革新的なアプローチによってアーユルヴェーダを世界に普及した活動が認められ、2012年には社会変革活動で世界的に知られているアメリカのNPO「アショカ」から永久フェローに認定されました。

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インドの将来を担う活動に全身全霊

しかし、ジヴァ・アーユルヴェーダを傘下におくジヴァ・インスティチュートは最初から盛隆にのっていたわけではありません。ヴェーダ哲学者のドクター・サトヤナラヤナ・ダーサはドクター・パルタップのお兄さんです。インド工科大学を卒業してアメリカで働くエンジニアでした。優秀さと収入において一家の星でした。ところがサトヤナラヤナ・ダーサは仕事を辞めてインド哲学を学びたいと言いだしたのです。一家の星は、一家を支える立場から支えられる立場に転じました。家族は彼の熱き思いを実現するために一家をあげて協力しようと決めました。それどころか、長兄のリシ、サトヤナラヤナ・ダーサ、ドクター・パルタップは、インドの将来を担う活動に全身全霊を傾けることを誓ったのです。まずはインドの子供たちにインドの文化や知性を誇りに思う教育を授けたいという強い思いを実現するために、学校をつくりました。ドクター・パルタップはアーユルヴェーダクリニックを立ち上げました。サトヤナラヤナ・ダーサはヴェーダ哲学を教えるジヴァ・カルチャーを立ち上げました。その努力が今日のジヴァの盛隆を支えているのです。

 

恐れることなく目標に進め

ドクター・パルタップはよく言います。世界の人々を助け、幸せにしたいという信念をもち、目標に向かってまっすぐに歩んでいけば、かならず目標にたどりつけると。どんな目標であれ簡単なものはありません。かならず障害が待ち受けています。障害に直面したとき、私たちは目標を修正していまいます。この山は高すぎるから、あっちの低い山に登ろうと。目標はどんどん低くなり、ついには目標自体がなくなってしまいます。しかし、私利私欲に基づかない目標は、恐れることなく高い地点に設定すればよいのです。そして必ず障害に直面します。必ず障害は起きるのです。障害を恐れる必要はありません。障害をどうやって乗り越えられるかを楽しめばよいのです。意志さえあれば、かならず夢は実現します。これがドクター・パルタップから教わったことです。

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ドクター・パルタップ日本ツアー

ドクター・パルタップは4月29日から5月6日まで来日してセミナーとコンサルテーションを行います。

セミナーの内容を簡単にご説明します。アーユルヴェーダは体、心、魂を扱う医療なので、今回の3つのセミナーでも体、心、魂を扱います。

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● 身体疾患のアーユルヴェディック・マネジメント(モジュール1)~消化器系疾患(4月29 -30日)

ドクター・パルタップは日本においてアーユルヴェーダ・プロフェッショナルのための特別コース「身体疾患のアーユルヴェディック・マネジメント」を始めます。5つのモジュールで構成され、消化器系、呼吸器系、泌尿生殖器系、循環器系、神経系の病気についてアーユルヴェーダの分析や治療法を学ぶアーユルヴェーダ・プロフェッショナル向けのコースです。より専門性の高いアーユルヴェーダ・プラクティショナーを目指す方にぴったりのコースです。「モジュール1~消化器系」講座は4月29日-30日に行われます。すべてのモジュールを受講された方にはジヴァ・アーユルヴェーダから受講修了証が発行されます。このテーマにご関心がある方はどなたでもご参加いただけます。
日時:4月29日(金祝日)-30日(土)両日10:00-16:00
2日間受講料:38,500円 1日受講:21,200円

お申し込みはコチラ:
http://www.trinitynavi.com/products/detail.php?product_id=1426

 

● アーユルヴェーダ心理学入門 (5月3日)

アーユルヴェディック心理学は、心の機能を理解し、心をコントロールし、心の束縛から解放された状態で真の幸福をみつけるプロセスをサポートするものです。心はどう機能し、知性・自我・感覚器官とどう関係しているのでしょうか。心の特質とは何でしょうか。特定の状況はどう反応や感情を引き起こすのでしょうか。本セミナーでは心理学をアーユルヴェーダの観点から理解していきます。
日時:5月3日(火祝日)13:30-16:30
受講料:8,900円

お申し込みはコチラ:
http://www.trinitynavi.com/products/detail.php?product_id=1427

 

● 病気治癒におけるスピリチュアリティーの役割 (5月5日)

「治癒」とは病気の症状が消えることだけを意味するのではありません。病気になる前の完全な健康状態に戻ることです。完全性と調和性が得られた状態が治癒です。アーユルヴェーダがいう完全なる健康とは、体が健康で、心と魂が幸福に満たされている状態です。病気になる前の完全な健康状態に戻るためには、スピリチュアリティーが大きな役割を果たしています。スピリチュアルな行いをする人ほど、病気の治癒が早いという研究結果があります。この講座では病気治癒のためにスピリチュアリティーがいかに大切かを学びます。
日時:5月5日(木祝日)13:30-16:30
受講料:8,900円

お申し込みはコチラ:
http://www.trinitynavi.com/products/detail.php?product_id=1428

 

セミナーとコンサルテーションの詳細はこちら。
http://www.jivajapan.jp/seminar/2254.html

 

Jiva feb 2016 9B

 

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