「強い霊力をもっていた涼をもたらす道具」

現在では広告的な意味合いで配られるものばかりしか、目にしなくなってきたうちわですが、夏はまさに「うちわの季節」。 非常に歴史が長いものであり、使い方によっては病気やネガティブなエネルギーを祓い、時には運勢を変える力もあったということを念頭において使ってみることで、たんなる風物詩のアイテムとしてではなく、「スピリチュアルなアイテム」としても活用出来るはずです。

【古来から人々に涼しさを与えていた道具】

暑い日が続きます。
猛暑日が増えてきており、熱中症への注意が必要なことも多くなってきています。
最近の暑さはクーラーで調節しなければ、「命にかかわるレベル」も増えてきていますが、かつての人々は、とてもシンプルな道具で涼を得ていました。

現在でも残っている、その道具とは「うちわ」
手軽に風を起こして涼を得ることのできる道具として、日本人ならば知らない人はいないぐらいポピュラーなものです。
しかしながら、その由来や、「本来もっていたスピリチュアルな力」は意外としられていません。

【うちわはネガティブなエネルギーを祓い除ける】

うちわの歴史は古く、もともとは「翳(さしば)」と呼ばれる大型のものでした。
こちらは、今から「約1700年前ぐらいに中国から伝来した」といわれています。
この当時は、日差しを遮り、高貴な人や女性の顔を隠したり、祭礼に用いられたりしていました。

今でも、女性は「太陽光線すなわち、紫外線」を忌避しますが、昔の人も強い日の光を避けていました。
経験則から、強い太陽光が肌を焼き健康に悪いことを知っていたのかもしれません。
つまり当時の人にとって、「太陽の光は一種のネガティブなエネルギー」としても捉えられたわけです。
このことから、うちわには、「ネガティブエネルギーを祓い除ける力がある」とされました。

また、実用的な使い方としては、日本だけでなく、世界的に「虫除け」としても使われていました。
虫がさまざまな病気を運んでくることは、現在では常識ですが、それを払いのけることで、「病気を祓う、すなわち病魔を祓う能力」があるとも考えられていたのです。
こちらの、信仰は現在までも続いており、5月19日には奈良の唐招提寺において、「うちわまき」という行事が行われています。

こちらは、僧侶が手作りでつくった1700本あまりのうちわをまくというものであり、真言などが書かれたうちわには、前述したような「病魔除けや厄除けはもちろん、火除けや害虫よけのパワー」もあるとされており、派手な取り合いが繰り広げられるのだそうです。

【戦国時代に生まれたうちわとは?】

このように、古来からスピリチュアルな力をもっていたうちわですが、「戦国時代」には、またちょっと変わったうちわの使い方が生まれました。
それは「軍配うちわ」
現在、「大相撲で行司が使っている軍配の元型」ともいえるものです。

うちわは、高貴な人が使っていたことから、「権威を示す」という意味合いもありました。その部分を強調し、素材をより頑丈なものにしたのが「軍配うちわ」となります。
こちらは、戦の時に「軍を指揮」したり、万が一の時に、「飛び道具を防ぐ」といった実用的な意味合いもありましたが、「スピリチュアルな機能も隠されていました」

軍配は、家紋などが描かれたものが一般的ですが、「月や太陽、月の満ち欠け」のようなシンボルが描かれたものもあります。
実は、これらのシンボルは、単なる象徴ではなく、「呪術的な使われ方をしていました」。

【戦を勝利へと導く霊力をもった軍配】

戦国時代の人々は、「今よりもはるかに縁起を担いでいました」。
暦の吉凶もそのひとつであり、「戦をするために最適の日」を選んだりしていたのです。
しかしながら、戦争は相手がいるものですので、必ずしも最適の日に戦えるとは限りません。
そんなときに、「軍配の月をかざし、それを裏返して太陽を示すことで、1日が終わって次の日が来た、すなわち運勢が変わったことを示し、兵士の意気を鼓舞した」のです。

また、月の満ち欠けのようなシンボルは、それがそのまま「戦の吉凶を占うもの」でした。
満月の状態ならば、いい運勢であり、上弦ならば攻めるほうがよい、下弦ならば守るほうがよいなどというような使われ方をしていたのです。

【うちわをスピリチュアルにつかってみませんか?】

現在では広告的な意味合いで配られるものばかりしか、目にしなくなってきたうちわですが、夏はまさに「うちわの季節」。
非常に歴史が長いものであり、使い方によっては病気やネガティブなエネルギーを祓い、時には運勢を変える力もあったということを念頭において使ってみることで、たんなる風物詩のアイテムとしてではなく、「スピリチュアルなアイテム」としても活用出来るはずです。

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