インディアンの最も神聖な儀式「サンダンス」今年は7/4新月開催!!

みなさん、お元気ですか?　インディアンネーム「二羽の渡りガラス」こと、鍼・灸・ヒーリングサロン慈美(いつくしみ)の久慈悟子です。

日本は梅雨に入り気が滅入っちゃいますが、インディアンにとってこの時期は年に一度の一大イベントである「サンダンス」という儀式が行われるので大いに盛り上がっています。

インディアン達は、この儀式のために一年精進して準備しているんです。

【サンダンス】

「サンダンス」は、インディアンの神聖な7つの儀式の中で、最も神聖なものとされています。この儀式は、4日間飲食なしで太陽の出ている間、生命の木と呼ばれる「サンダンスツリー」を中心に「ワカンタンカ(創造主)」に感謝と祈りをあげなら踊り続け、最終日の儀式の終わりに長老がサンダンサーの胸か肩にメスを入れ、そこに木の棒を突き刺しピアッシングして、その棒とサンダンスツリーをロープでつなぎ、自らの力で自分の皮を引きちぎるとサンダンスツリーを通してワカンタンカに伝えられた祈りが成就するという過酷な儀式です。

「サンダンス」は、このように、自分自身を捧げることで、人間と自然界のバランスをとり、他者の苦痛を取り除き、再生を願う神聖な儀式なのです。

儀式の期間中は、水さえ飲めないのに朝晩2回、4日で計8回の「スウェットロッジ(簡単に言うとスチームサウナ状態のところで内省して祈りや感謝を捧げる)」という儀式に1時間近く入らなければなりません。

サンダンス会場のあるミシガン州の儀式のメインに当たる7月8日の日の出と日の入りを調べたところ、日の出が6時5分。日の入りが21時29分でしたので、いかに過酷な儀式かおわかりいただけるでしょう。

【タバコタイ】

神聖な「サンダンスツリー」には、「タバコタイ」というカラフルなてるてる坊主がたくさんぶら下げられます。これらの「タバコタイ」にはタバコの葉と祈りが込められています。

インディアンにとってタバコは嗜好品ではなく、ワカンタンカに祈りを捧げる時や、何か大地から頂いた時などに、母なる大地にお返しする「メディスン」と呼ばれるとても神聖なものなのです。

「サンダンス」を踊っている最中、イーグルの骨で作られた笛を吹き続けてインディアンにとって、一番神聖な鳥であるイーグルを呼び寄せます。

イーグルは空高く飛び、祈りをワカンタンカに届けてくれるからです。

頭上で舞うイーグルが「タバコタイ」に込められた祈りをワカンタンカに届けている際、風もないのにその「タバコタイ」だけがクルクルと回り出すので、サンダンサーは自分が託された「タバコタイ」が回り出すと喜びます。

そして祈りがワカンタンカに届けられると木の枝に「タバコタイ」が絡まります。

長老は、全ての祈りがワカンタンカに届けられた証を、「タバコタイ」が木に絡まることで確認できるのです。

ワカンタンカに祈りが届けられても最後のピアッシングまでできなければ、祈りは成就しないと言われているのですが、何も遮る物がない炎天下の中、4日間踊り続けられずに途中でリタイアするインディアンもいるし、最後にメスを入れられ自分の血がしたたり落ちるのを見て気絶するインディアンもいます。地面に一度体が付いてしまうとピアッシングをする資格がなくなってしまうので、みんなで正気に戻るまで抱えるんですよ。

6月18、19日に、「タバコタイ」作りのセミナーを慈美で行いましたが、皆さん真剣にそして楽しく作られていましたよ。

今回慈美の井上先生は5度目の参加ですが、毎年キャリーバッグ1つは患者さん達から託された「タバコタイ」で満杯になります。

【ミタキオヤスン(私に繋がる万物に感謝する)】

「生きる」と言うことは、「命を頂く」ということです。
普段気にとめていないかもしれませんが、毎食、毎食、命を頂き私達は命をつないでいます。
「サンダンス」は、生きるために頂いてきた命を、自分自身を提供することで循環に返してバランスをとる目的で行われているのです。
サンダンサーは、「サンダンス」を自分や家族のためだけに行うのでなく、「全てのもの」の調和のため、そしてあなたのため、ワンネスのために踊り続けるんです。

今年井上先生が参加する「サンダンス」は、7月4日の新月の日にスタートします。

次の新月を見たら、ぜひ我々万物のために命懸けで踊っているサンダンサーのことを思い出し、植物や動物、魚等から命を頂いて自分の命をつないでいることを感謝してワンネスを感じてみてください。

では、ミタキオヤスン！