簡単本格糠床講座 6
☆小さい容器のメリット、デメリット

小さい容器だと容積が小さいので、外的変化にとても敏感です。 例えば気温が上がると、糠床全体の気温も大きな容器よりも早く上昇します。
簡単本格糠床講座 6<br>☆小さい容器のメリット、デメリット

前回は糠床を作って管理する際に大きな容器で仕込むメリット、デメリットを書かせて頂きました。
今回は小さな容器でのお話になります。

 

☆小さい容器のメリット、デメリット

まず最大のメリットは「冷蔵庫で管理出来る」事です。
冷蔵庫に入れる事が出来る、というのは非常に多くのメリットがあります。

特に管理が難しくなるのが、5月~夏場。
この時に気温が急激に上がってしまい、西日の強い部屋など夏場は40℃を軽く超えてしまいます。
以前の日本家屋であるなら、通気性も良く、高温になっても糠床のある地面周辺の温度が上がりきらなかったのですが、現在の家屋はマンションなど閉め切ってしまうと、密閉度が高いサウナのような室内になります。

40℃を超えてくると、乳酸菌にも影響が出てきますし、この時に塩分濃度が不適切だと、途端に状態が悪化します。
そんな時に冷蔵庫に入れておけば、冷蔵庫が故障でもしない限りそこまで高温にはなりません。

虫の混入も蓋をしっかりしておけば、ほぼ心配ありません。
冷蔵庫に入れておけば、旅行などお出掛け前に大目に混ぜて、塩をほんの軽くまぶして冷蔵庫に入れておけば、数日は全く問題ありません。

 

☆メリットでありデメリットの部分

小さい容器だと容積が小さいので、外的変化にとても敏感です。
例えば気温が上がると、糠床全体の気温も大きな容器よりも早く上昇します。
大きな容器だと乳酸菌の住処である内部の温度まで上がるのにしばらくかかるのですが、小さい容器の場合は直ぐに全体が上がってくるので、高温環境での影響は大きな容器よりも菌の影響は遥かに早くでます。

これは冬場に発酵が進まない時には、室内に入れて置けば早く発酵させる事が出来るのですが、逆に高温に置いてしまった場合は、当然直ぐに温度が上がりすぎてしまいます。
冷えるのも早く、熱するのも早いので、半日の置き場で状態が変わりますから、ルーズにしていると、その点シビアだと言えます。
しかし、「5月、6月以降は冷蔵庫で」、とクセを付けてしまえばなんの問題もありません。

 

☆小さい容器で注意したい部分

外的変化というのは、人間が混ぜる動作も含まれます。
容積、容量が少ないので、大きな容器で一回混ぜる事と、小さい容器での一回は糠床への影響が相当違います。
大きな容器のように混ぜ込んでしまうと、空気に弱い乳酸菌やビフィズス菌は弱ってしまい、何時までも乳酸発酵しない、という格好になります。
ですので、混ぜる時は真ん中をキープしながら、上下をかえす、というぐらいにしておいてください。
もちろん、シンナーの匂いや薬品の匂いがした場合は、ハンバーグをこねるように良く混ぜて頂いて結構です。
逆に、混ぜる手間、というのは大きな容器の半分程度で済みますし、家族が少なかったり、家族が漬物苦手という場合は、気楽に好きな時に自分のペースで楽しむ事が出来ます。
ただ、野菜の入れすぎは注意が必要です。

沢山入れすぎると、野菜の水分で糠床の塩分、水分濃度がかなり大きく変化します。
この時に塩分、水分濃度の変化に気づかないでいると、腐敗臭がしたりしてきます。
夏場は胡瓜や茄子を調子に乗って漬けすぎると、管理が難しくなります。

 

[小さな容器糠床まとめ]

◎メリット

冷蔵庫で管理出来るので、夏場、旅行などでも心配ない
自分のペースで出来上がり具合や、
好きな量を調節しやすい
冬場でも暖房の部屋に置けば早期に発酵させる事が可能

◎デメリット

混ぜ方にコツが必要
野菜を漬けた事による、水分、塩分変化に敏感
外的変化に反応しやすい

 

井上漬物店HP
https://www.inoue-tsukemono.com/

 

《井上 昌則 さんの記事一覧はコチラ》
http://www.el-aura.com/writer/masanori-inoue/?c=43514