一宮千桃のスピリチュアル☆シネマレビューPART.97 「アイリス・アプフェル! 94歳のニューヨーカー」

94歳で現役! 全ての女性に見て欲しい映画が完成!! アイリスの泰然とした生き方にすごく励まされる。精神の自由がどれほど大切なのか。うん、大丈夫!!
一宮千桃のスピリチュアル☆シネマレビューPART.97 「アイリス・アプフェル! 94歳のニューヨーカー」

世界一お洒落な94歳!
アイリスの生き方、スタイルに学ぶドキュメンタリー

最近イヤリングを付け出して、頻繁に買うようになった。
また、買うだけでは飽き足らず、自分で作るようになった。
パーツを売っている店に行くとアレコレ完成品を想像してつい何時間もいたりする。
家にいてもこんなデザインはどうかしら? としょっちゅう考えている。

本作の中で、94歳のファッションアイコンであるアイリスが、
「ハリー・ウィンストンより4ドル程度のアクセサリーに胸が躍るの」と言っているが、まさに、私もそうなんである!! 

安くて可愛くてのイヤリングに夢中なのだ。
アイリスはそうそうたる高級ブランドのコレクションも凄いし、そういう高い服を着こなせる人だ。
でも、チープなアクセサリーを高級ブランドの服に合わせて誰よりも魅力的で個性的な着こなしを見せてくれる。
それは、意表を突く、ひと目見たら忘れられないほどのインパクトだ。
そして、自由なんである。
ああ、ファッションはなんでもありでいいんだな、着たい服を着たらいいんだな、と改めて教えてくれる。

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かっこいい大人がいなくなった今、
お手本にしたい人はいますか?

映画の中でアイリスが口にする言葉はどれも快哉!
人はお手本にするべき人生の先輩てのは必要だと思う。
でも、今の日本ってあんまりそういう人、いないような気がする。
かっこいい大人がいなくなったのだ。
また、若い人もそういう人を探せてないような気もする。
大人や年寄りをリスペクトする気なんてなさそうだし……。

私も目指すは美智子皇后とか、草間彌生とか秋吉久美子とか、桃井かおりとか厳選されて何人かいる。
でも、ここにアイリスは入りましたね。
私の目標とする女性の一人になったアイリス。
それほど彼女の生き方は人間臭く、ユーモアがあって、賢く、なぜか寂しく、潔い!

さて、このアイリス・アプフェルって誰? だけど、もともとはインテリア・デザイナーとしてホワイトハウスの内装修復も任された御仁で、世界各国を夫とともに飛び回り衣服や、テキスタイル、工芸品の熱心なコレクターとなり、50年代にはニューヨーク社交界でその独創的なスタイルが注目を集め称賛の的になる。
そして2005年のメトロポリタン美術館での彼女のコスチューム・ジュエリーの展示によって一躍時の人となるのだ。
当時アイリスは84歳。
以後雑誌、テレビ、コラボ企画、写真モデル、大学と引っ張りだこの人気でこのドキュメンタリー映画も作られたわけだ。

サブ3

 

珠玉のアイリス語録
早くアイリスみたいに泰然と、自由になりたい!

映画はアイリスの夫カール(なんと! 100歳!)との日常の日々や、買い物の様子、イベントでのファッション・アドバイスの様子、大学で教える授業風景、衣装や家具、雑貨などの膨大なコレクションを収納している倉庫などを映しつつ、ファッション関係の人々の証言が挿入されるという形だ。

94歳なので、足腰が弱ってはいるが、頭はクリア、口も毒舌気味で小気味よい。
数々の名言はあれど印象に残ったものをいくつか。

「パーティに出かける支度はパーティそのものよりずっと楽しい」
「子どもは望まなかった。全てを手に入れるのは無理だと分かっていたから、キャリアと旅行を選んだ」
「人生なんて陰鬱で退屈なもの。でもドレスアップした時には少しだけ楽しみもあるのが人生」
「夜はファッションのことなんて考えないわ。この歳で考えるのは健康のことよ」
「特にルールはないの。あっても破るだけ」

サブ2

 

いつまでも自由でいたい精神
そして着る物はその精神の現れだ!

おもちゃ箱をひっくり返したような部屋でそろりそろりと歩きながら、ふと見せる表情に老いを感じる。
なんか、94歳くらいになったら、もうなんでも良くなるんかな? と少し思う。
もっと今より楽になるんかな? と思う。

うん。そうなるさ。
アイリスの泰然とした生き方にすごく励まされる。
大丈夫。いつか手に入る。自由が。
精神の自由がどれほど大切なのか。それは自分が選ぶ着るものに出る。
いつまでも、チープなイヤリングに夢中になっていたい、また、それでいいんだ、と言われたような気がした。

お洒落が好きな女子必見! 元気をくれる映画です。

サブ5

 

■監督 アルバート・メイズルス
■出演 アイリス・アプフェル カール・アプフェル マーガレット・ラッセル
アレキサンダー・ワン ハロルド・コーダ ドリス・ヴァン・ノッテン カニエ・ウエスト ブルース・ウェーバー リンダ・ファーゴ
■80分

※3月5日(土)~全国ロードショー

 

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