一宮千桃のスピリチュアル☆シネマレビューPART.130 「美女と野獣」

「内面の美しさ」や「真実の愛」は物語には多大な効果を発揮して、私たちを日々の辛さから救ってくれる。 夢見させるのだ。 そういう意味でディズニー作品は世界一だろう。
一宮千桃のスピリチュアル☆シネマレビューPART.130 「美女と野獣」

アニメから26年……実写版の豪華っぷり
贅沢な時間の中で夢見させてくれる

私のディズニー・アニメ映画のベスト3は、1位が「美女と野獣」、2位が「ノートルダムの鐘」、3位が「モアナと伝説の海」だ、いまのところ。

91年にアニメが公開(26年も前ということに仰天しつつも)された当時はそのフルアニメの映像のリアルさ、流麗さに心奪われうっとりした記憶がまだ鮮やかに残る。
ベルの黄色いドレスがひらひら翻ってダイナミックにくるくる廻って、まるで夢の世界「なんて素敵なの‼︎」と叫びだしそうだった。
ベルが本が大好き、という女の子で、村人から変人扱いされているのも密かに共感していた。
それに、なんといっても野獣にされた王子様、彼が真実の愛を見つけたら魔法が解ける、というおとぎ話要素も乙女にはぐっとくるものだ。
というわけで、その大好きなアニメが実写化! ああっ期待と不安が入り混じる。

で、仕上がった実写版は……ほぼアニメと同じでした。
野獣の幼少時とか、ベルの母親の話とか、追加はあるものの、アニメ作品を大切に畏敬の念を持って実写化したという雰囲気。

 

ベルと野獣のダンスシーン
黄色いドレスが翻り舞う、ため息の美しさ!

しかし、野獣とベルが大広間でふたりだけで踊るダンスシーンはやはり本作の大きな見所だった。
2160個のスワロフスキーを散りばめたというベルの黄色いドレスがサワサワサワと音を立てて翻り、まるで羽のような軽やかさ。
ベルと野獣のダンスも素晴らしく、ふたりは滑るように舞う。
さすが、西洋人だ。
ワルツを踊らせたらこの上なく美しく、品があり、もう、私ら日本人はうっとりである(日本舞踊じゃ負けないけど)。

 

眼は魂の窓
野獣の心の優しさや純情は瞳で解る

さて、本作のお話はよくご存知だと思うので割愛させていただくが、本作にいくつかあるキーワードを少し読み解きたい。
まず「人は外見じゃない、中身が大事」。
「人は見かけが9割」なんて本がかつてベストセラーになっただけあって、外見がどれだけ大事かってことは皆重々知っていることだと思う。
外見も中身と同じくらい大切なのだ。
それに今は、野獣に恋する女性も少なくないのでは? とも思う(笑)。
本作の野獣もちょっと毛深いかなぁ? ってくらいで、顔は不細工ではないのだ。
ブルーの美しい瞳は野獣でも変わらない。
眼は魂の窓と言われるだけあって、眼を見ればその人の美しさが解るところがある。
外見が野獣でも気にしない(笑)。

 

物語の中だけにある「真実の愛」
愛は愛のみ、なのだから

そして「真実の愛」。
これはなんなんだろう?
そんなもの、無いから大層に言うだけ?
映画や歌の中だけに存在するものだろう。
たぶん。
それに、愛は愛だと思う。
真実の愛も嘘の愛もなくて「愛」だけなのだと思う。
「愛」はむずかしいので、学ばなくてはならないものだとも思う。

しかし、「内面の美しさ」や「真実の愛」は物語には多大な効果を発揮して、私たちを日々の辛さから救ってくれる。
夢見させるのだ。
そういう意味でディズニー作品は世界一だろう。

本作のベル役、エマ・ワトソンがもう少しふっくらしててキュートさやおきゃんな感じがあれば、より、夢夢しくなったかと思う。
少々真面目なベルだった。
野獣は野獣の時の方がハンサムだった(笑)。

しかし、見終わって何日もたつが、いまだに主題歌が頭の中で鳴り続けている。
名曲である。
素晴らしい音楽と歌と、贅沢な美術や衣装に浸る時間。

魔法は解けて、さて……右往左往することないように、何かを愛することから始めましょうか!

監督 ビル・コンドン
脚本 ステファン・チボスキー エヴァン・スピリオトプロス
出演 エマ・ワトソン ダン・スティーヴンス ルーク・エヴァンス
ケヴィン・クライン ジョシュ・ギャッド ユアン・マクレガー
エマ・トンプソン イアン・マッケラン
130分

© 2017 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
4月21日(金)TOHOシネマズ梅田他 全国公開
※全国上映中

 

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