中村うさぎさんコラム「どうせ一度の人生・・・なのか?」 part.13 豊胸手術で前世を知る!?

豊胸手術の深い眠りを”これチャンス”と、前世思い出し!? 「アサリ売りの女」って、中村うさぎさんらしくないですけれど・・・・・・。

霊能者による「前世はイタリアのオペラ歌手」説は、私にとって何の説得力も持たなかった。
まぁ、前世というものを信じてない以上、「説得力」もクソもあったもんじゃないが、それにしてもピンと来なかったこと甚だしい。
あれじゃ何でも言いたい放題じゃないか。

美容整形手術に眠りつつ、私の前世を聞いてみた!

そこで私が考えたのは「催眠状態で前世を探る」という手法である。
前世占い師の中にはクライアントに催眠術をかけ、本人が自らの口で前世を語るように誘導する人がいるそうだ。
赤の他人に前世を語られるより、自分で語ったほうが多少なりとも信ぴょう性があるような気がする。

ただ問題は、私が催眠術にかかりにくいことだ。
今まで何人かの人に催眠術をかけてもらったが、まったくかからなかったという実績を持つ私である。
こんな私がどうやって催眠状態になれると言うのだ?

と、ここで私にひとつのアイデアが閃いた。
美容整形手術を受ける際、点滴でドルミカムという睡眠薬を打って眠らされることを思い出したのだ。
要するに睡眠薬によって確実に眠らされるわけですよ。
で、そうやって眠っている私は半分意識があるため、医師の呼びかけに答えることもできる。
ただし、目を醒ました時には何も憶えてない。
まさに「催眠状態」と同じではないか!
よし、今度美容整形手術を受ける際、医師に頼んで私に前世を尋ねてもらおう!

写真2

 

そう決心してからしばらくして、絶好の機会が訪れた。
豊胸手術をすることになったのだ。
私は主治医に「眠ってる私から前世を聞き出して」と頼み、睡眠薬の点滴によって深い眠りに就いた。

「うさぎさんの前世は『中国のアサリ売り』だそうです」

術後、目を醒ました私はさっそく主治医に尋ねたね。
「ねぇねぇ、私の前世、訊いてくれた?」
「訊きましたよ」
「ほう! 全然憶えてないけど、私、なんか言ってた?」
「言ってました。うさぎさんの前世中国のアサリ売り』だそうです」
「はぁっ? なんじゃ、そりゃ!!」

写真1

 

これはまったく予想外の前世であった。
自分が中国人だと思ったこともないし、アサリ売りって何だよ!
が、話を聞くうちに、私はその前世ストーリーにちょっと納得してしまったのである。
何故なら、眠りながら私が語った「中国のアサリ売りの女」は、国も職業も時代も違うとはいえ、まさに私の分身であったからだ!

次回、その「アサリ売り」のお話をしたいと思います。
乞うご期待。

 

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