新しい健康定義になるのか? スピリチュアルヘルスとは?

私たち人間は、肉体だけの存在ではありません。 そういった意味で「魂の健康や、心を救う為のスピリチュアルヘルスや、スピリチュアルケアというのは、物質文明に偏りすぎた20世紀を終え、21世紀を生きる私たちにとって必須のもの」といえるでしょう。
新しい健康定義になるのか? スピリチュアルヘルスとは?

【健康とスピリチュアルの関わり】

スピリチュアルという言葉を、TrinityWeb読者の皆様ならば聞いたことがあるでしょう。日本では「精神的」「霊的」といったような意味合いで使われることが多いものです。そもそもの語源は「spiritus」というラテン語であり、「霊的、霊魂」を表すキリスト教用語だったので、「比較的正確に使われている」といえるでしょう。

しかしながら、そのバリエーションは豊富であり、「神や聖霊、超自然、さらには心霊やヒーリング」などに関してもスピリチュアルという用語が使われるようになっていますので、要するに「目には見えない領域全般を包括している用語」といってもいいかもしれません。

 

【WHOがスピリチュアルという言葉を定義する】

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そんな中で、「スピリチュアルという言葉を定義しよう」という動きがありました。これは、1999年に「WHO(世界保健機構)」が健康の定義に新たに「spiritual」を含めようとしたことがきっかけとなっています。WHOは健康の定義として「身体の健康」「精神的な健康」「社会的な健康」の3つを定めていますが、それにスピリチュアルを追加しようという動きがあったわけです。

ここでのスピリチュアルは「身体的な感覚を超越して得た体験をあらわす言葉」であり、人間の尊厳や生活の質に密接に関わっていることから、健康の定義に加えようとしたのですが、宗教的な概念が根付いている地域は賛成したものの、スピリチュアリティが宗教行為を助長したり、代替医療がWHOのお墨付きを得たような形になってしまうという懸念も出され、結局のところ、それから15年以上たった現在でも、第4の定義としてスピリチュアルが追加されることはありませんでした。

しかしながら、アメリカではスピリチュアルヘルスを「魂の健康」として捉え、「宗教や瞑想、代替療法などを積極的に取り入れる」ようになってきています。最先端のIT企業で瞑想やヨガが行われているのは有名ですが、日本に比べて代替医療も市民権を得ている面が多いのです。こういったことを考えると、WHOの定義に反対した人たちの懸念は一部当たっていたといえるかもしれません。

 

【日本でのスピリチュアルヘルスとスピリチュアルケア】

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日本では戦後の政教分離によって、「宗教的な教育がタブー視されてきた」こともあり、宗教的な面でスピリチュアルという言葉が使われることはないのですが、仏教やキリスト教などの既存宗教が「スピリチュアルケア」という形で活動するようになっています。

2006年に真言宗の総本山である高野山大学に「スピリチュアルケア学科」が開設され、2007年には同じく高野山大学が事務局となり「日本スピリチュアルケア学会」が設立されました。

スピリチュアルヘルスが日常生活を送る上で、魂の健康を維持するために行われるものにたいして、スピリチュアルケアは本来はほぼ同じ定義をもちながらも、日本では「ホスピスなど死を目前にした人の心を救うために行われる」ことが多いものです。

死を目前にした人にとって、死後の世界や霊的な理論、宗教的な文化といったものは「心を癒し救いをもたらすもの」ですが、前述したように日本では戦後宗教を忌避してきたために、スピリチュアルケアを受け入れないホスピス施設や医療機関も多く、まだまだ「認知度が低い」のが現状です。

 

【私たち人間の本来の姿を理解するためにも、スピリチュアルヘルスは必要不可欠】

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私たち人間は、肉体だけの存在ではありません。
そういった意味で「魂の健康や、心を救う為のスピリチュアルヘルスや、スピリチュアルケアというのは、物質文明に偏りすぎた20世紀を終え、21世紀を生きる私たちにとって必須のもの」といえるでしょう。

WHOも定義しているように、スピリチュアルと宗教というのは、同じ意味合いではありませんので、身の回りにスピリチュアルを妖しいもの、宗教的なものと考えている人がいたならば、スピリチュアルという概念が、WHOで健康の定義に選ばれそうになったほど、「重要な概念である」と教えてあげるといいかもしれません。

What is the spiritual health?
Spiritual health is indispensable for human beings.

 

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