不妊に悩む女性たちへ — “今生での使命”を見つけて前向きに生きよう

人間が生まれるということは、二千五百億匹の精子と四百個の卵子として、特定の精子と卵子がめぐり逢う確率は百兆分の一。二人の子供が産まれたとしたら、五十兆分の一の確率です。

高齢出産の成功者は“愛の伝道師”の役割 — 希望を持ちつつ、別の選択肢も視野に

体外受精の件数は2016年には40万件に迫り、その数は一貫して右肩上がりです。
少子化と言われて久しい我が国ですが、「なんとしても我が子を抱きたい」と痛切に願う、優しい“親の卵”は多いはずです。

以前、某新聞の生活欄に、44歳で高齢出産を経験した元テレビ朝日アナウンサーの雪野智世さんが出られていました。
子宮筋腫の定期検診で、予想だにしなかった妊娠の告知。染色体の検査や切迫流産の危機を経て、帝王切開で遂に出産までこぎ着けた雪野さんのブログには、不妊に悩む全国の女性から「私もまだいけるかもしれない」「勇気づけられました」というコメントが絶えなかったと聞きます。
高齢出産に成功した女性は、そういう“愛の素晴らしさを繋いでゆく伝道師”の役割を与えられていると言えるでしょう。

不妊に悩んでおられる方に、「いつか必ず子供ができる」とは言えません。
ただ、本気で欲しいのなら、「私をお母さんにさせてください」と真摯な願いを続けることです。
この世は、多くの魂がそれぞれの“与えられた課題”を克服するために頑張る“修行の場”。
不妊が“宿命”だと悟ったなら、仕事や趣味を通じて「人を育てること」、あるいは養子をもらって、その子になけなしの愛を注ぐことで、自分の魂の進化を図るという可能性を、考えてみてください。

“運命”の領域だと感じたら、多くの人に愛を与えること、パートナーと心を通い合わせることに腐心してみてください。
ひたむきな魂に、天は必ず「あたらしい命」を授けるはずです。

 

二千五百億の精子と四百個の卵子が織りなす奇蹟の向こう側で — ただ、魂の成長のために

地球46億年の歴史で、たまたま同じ時代、同じ地域、同じ国に生まれるというのはとてつもない確率です。
人間が生まれるということは、二千五百億匹の精子と四百個の卵子として、特定の精子と卵子がめぐり逢う確率は百兆分の一。二人の子供が産まれたとしたら、五十兆分の一の確率です。

愛し合った男女にも両親がいて、その両親にもまた両親がいたことを辿れば、それはもう、“恒河沙”や“無量大数”でも、測れない領域なのです。

子供ができないという苦しみ。
子供ができても、その命を絶たねばならなかったという苦しみ。
子供を出産しても、自分より先に逝かれてしまうという苦しみ……。

子供にまつわる苦しみは、女性に生まれた方なら、文字通り一生の問題かもしれません。

人間が無事に生まれて、五体満足で多くの経験を積むということは、それ自体が“奇跡のようなこと”です。

すべての苦しみも“魂の成長”と肝に銘じて、奇跡が舞い降りることを、祈りましょう。

(了)

 

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