悪い結果になるんじゃないかと不安になったり、恐れたりすること、
悪い結果に対して、いつまでも落ち込んだり、怒ったりすること、
良い結果を期待したり、見返りを期待したりすること、
良い結果に対して、喜んだり、称賛を求めたりすること、
このように結果に執着することは、精神の健康によくないというのです。
例えば、電車で、杖をついたお年寄りに席を譲るのは善い行いですが、
「譲った席を断られて、恥ずかしい思いをするんじゃないかしら……」
「席を譲ったら、周りの人達に良い人だと思われるかしら……」
「あら、席を譲ったのにお礼も言われないわ……」
「私は善い行いをすすんでする立派な人間なのよ……」
などという気持ちを持っていれば、精神に良くないだろうと推測できますね。
私がすべきは、年長者への敬いと労わりといった良心に基づいて、気持ちよく席を譲ることだけなのです。
このことは大変重要なポイントなのですが、実際のところ、私は未熟者なので「なかなかそうはいかないなぁ~」と感じてしまいます。
文面や説明を聞くと「なるほど」と理解した気になり、そのような心持ちでいようと思うのですが、まだまだ本当には実践できていません。
昔から「一日一善」と言いますが、そのように善い行いを生活習慣とすることで、呼吸をするように、食事をするように、自然な心で行うことができるようになるのかもしれませんね。
善は急げ
インドの聖典 ラーマーヤナの中に「善い行いはすぐに始めなさい。また、悪い行いはできるだけ先延ばしにしなさい。」という教えがありました。
さらに「私心のない行いはすぐに始めなさい。私心があれば、私心がなくなるまで始めてはいけません。」と続きます。
私は、このまっすぐで清らかな言葉に深く感銘を受けました。
はるか遠い昔の神話のようですが、さまざまな問題を抱える現代社会に生きる私達にこそ必要な、きちんと向き合うべき、もっとも重要なテーマのひとつだと感じます。
この文章を読んでくださった皆さんの人生が、より幸せに満ちたものとなりますように。
※参考文献※
河田清史.ラーマーヤナ(下):インド古典物語.第2版、第三文明社、1971-2013、p.154-155、(レグルス文庫、2).
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