自分の勝手な解釈の代表的なのは「自分の方が正しい、相手が間違っている」で、これに固執してしまうから、いつまでも怒りがおさまらないということに。こんなときは、自分を大切にしたいという思いを起こせば、かなり抵抗が弱まり、相手が悪いという思いに固執しなくなります。自分が可愛いければ、そんなに負担が大きくて危険なもの(手榴弾ですからね)は手放したいと思いますから。
そうはいっても、どう見ても相手の言動が理不尽だという時はあると思います。でも、ここで怒り狂っても、こちらが疲れて嫌な気分になるだけ。相手がどうしてそんな言動をしたのか分からないけど、わたしには関係ないとそこですっぱり切ることです。
【自分を克服するトレーニング】
また、自分を怒らせた人や出来事は、トレーナーだと思うのも一案です。怒りの感情を手放すトレーニングをさせてもらったと思うのです。”The Dalai Lama’s Cat”という本に、次のような文がありました。
Though one man may conquer a thousand men a thousand times in battle, he who conquers himself is the greatest warrior.
戦いで千人の人を千回克服しても、自分を克服する人が真に偉大な戦士だということですが。自分を克服するというのは、自分の感情に振り回されないということと同じですね。
【現状に抵抗せず受け入れてから判断】
よくスピリチュアルの話で引用されるのが、下記のアインシュタインの言葉です。
No problem can be solved at the same level of consciousness that created it.
「どんな問題も、それが作られたのと同じレベルの意識では解決できない」
問題を解決しようと思ったら、問題が起きたレベルを越えなければいけないということになります。
これを怒りに当てはめると、フィジカルのレベル(お皿を割ったり相手につかみかかったりというレベル)でも、メンタルのレベルでも解決できない。怒りの解決には、その上のレベル、スピリチュアルのレベルに行かないといけないと”Mystic Secrets Revealed: 53 Keys to Spiritual Growth and Personal Development”の著にありました。
それでどうしたらよいかというと、まず現実の状況を「受け入れる」こと。そして、「今」に意識を集中させる。そうしてから初めて、行動を起こした方がいいのか、それが現実だと受け入れた方がいいのか、判断を下すのです。
ここでも、現実に抵抗しないことがまず第一歩になっていますね。筆者が抵抗として挙げていたのは、「不満をぶつける」ことと「怒りを抑え込む」ことでした。「不満」は「怒り」を持続させ、自分を被害者の立場に置きます。そうすると、引き寄せの法則で、さらに同じような状況を引き寄せることになります。怒りは抑え込んでも消えず、思わぬときに怒りを爆発させてしまう結果を招くことも。
筆者の見解では、「怒り」に対する健康的な解決法は2つだけ。そのまま「受け入れる」か「行動する」かのどちらかです。
たとえば、仕事の実績が評価してもらえずに給料が上がらないという場合、頭にきますね。この場合、給料が上がらないのを自分には分からないけどそうあるべきこととして受け入れるか、瞑想して次に起こす行動を考える。その結果、新しい職を求めて履歴書をアップデートする行動を取るかもしれません。あるいは、自分でビジネスを起こす計画を立てるかもしれません。
いずれにしても、現状は一時的なものに過ぎず、自分が望む現実を作るべく行動を起こしていると知ると、怒りの持続に無駄なエネルギーを費やず、建設的なものに持っていくことができます。