日本人がもっとも好む花
「桜」に秘められたエネルギーとは!?

美しく咲き、そして潔く散る桜。 そこには、古代から伝わる日本人の魂と精神性が、今でも確かに宿っているのです。
日本人がもっとも好む花<br>「桜」に秘められたエネルギーとは!?

今年も全国で桜の開花が伝えられるようになってきました。

桜が咲くと、いよいよ春だと感じるのは、日本人にとって、やはり桜は特別な花なのかもしれません。

NHKの放送文化研究所が2007年に3600人を対象に、日本人が好きだと感じるものはなにか、という調査を行いました。
これには、さまざまな項目があったのですが、その中で、好きな花、木ともに、断トツの1位となったのが「桜」でした。

この調査は1983年にも行われており、20年以上たってからの調査ということで、順位が変動したものも多かったのですが、桜だけは、まったく変わらずに不動の1位をキープしています。

なぜ日本人はこれほどまでに、桜という花に魅了されるのでしょうか?

現在、桜といえば、「ソメイヨシノ」という品種が有名であり、「桜」という言葉でイメージされるのは、ほとんどがこの品種となっています。
こちらは、江戸時代末期に誕生したものですが、現在では日本の桜の8割を占めているともいわれています。

淡墨桜(cherry-Usuzumizakura)

「薄墨桜」 出典:wekipedia

桜の歴史自体はとても古く、『古事記』や『日本書紀』にもその記述が出てくるほどで、ソメイヨシノのような品種改良自体、今から1000年以上前から行われていました。
日本三大桜のひとつに数えられる岐阜県の「薄墨桜」は樹齢1500年以上を数えるといわれています。

日本人は桜を好むが故に、日本が原産地であるというイメージがありますが、実際には中国南西部あたりが原産だったのではないか、というのが有力な説となっています。

その証拠として、日本には桜の原種が9種類しかないのにたいして、中国には20種類以上の原種が存在しています。
にもかかわらず、中国ではあまり桜が重要視されていないのは、やはり文化の違いがあるからなのかもしれません。

そもそも、桜の語源のひとつとして「木花之開耶姫(このはなのさくやびめ)」の「さくや」が転化して「さくら」になったという説があるほどであり、神様と関係づけるほど、深く日本人の心に影響を与えているということなのでしょう。

他にもさくらの語源はあり、こちらは春に里へと下りてくる「稲の神が宿る場所=稲(さ)の座(くら)」というもので、同じように神様と関連がある花であるとされています。
これらのことから、日本人が桜をとてもスピリチュアルなものだと考えていたことがわかると思います。

絶世の美しさをもつ木花之開耶姫は、美しさだけでなく、夫から不義を疑われた際には、自らの命をかけて潔白を晴らすという強さを見せました。
これは、武士道が桜に例えられたりするのと同じように、強い精神性、そして命よりも大切なものをもっている人の強さを顕しているともいえるでしょう。

美しく咲き、そして潔く散る桜。
そこには、古代から伝わる日本人の魂と精神性が、今でも確かに宿っているのです。
お花見に訪れた際は、飲食に興じるのもいいですが、あえて、静かな場所で、瞑想の時間をとってみることをオススメします。

今の時期だからこそ、感じられる桜のエネルギー。

それは、あなたの中にある文化、そして精神性としっかりと向き合うきっかけになることでしょう。