癒しフェア出演決定! カリスマヨガインストラクターのダンカン・ウォンが語る「呼吸が本来のエネルギーを呼び覚ます」

深い呼吸がエネルギーを呼び覚まし身体と心を結び付ける。「禅もヨガも自然界がパワーの源」と語るダンカン・ウォン氏。

「現代社会は不調和を招く誘惑で一杯ですが、それは自分の中心に戻るためのチャンスに満ちているということでもあります」と語るダンカン・ウォン氏。癒しフェア2015 in OSAKAにも出演予定のヨガを極めたダンカン氏が語る、辿りついた心に調和をもたらす秘訣とは。

深い呼吸がエネルギーを呼び覚まし身体と心を結び付ける

Q:健仁寺の僧侶にヨギックアーツを指導されていたということですが、禅とヨガの共通点、相違点は何でしょうか?
禅とヨガの共通点は、その起源が同じだということです。禅の伝統をさかのぼってみましょう。禅の生みの親は、仏教ですよね。そして、仏教の曽祖父母に当たるのが、ヨガなのです。禅とヨガは両方とも、自然界をパワーの源と考えています。相違点についてですが、私は常に物事の関係を築く「絆」を意識しています。そのため、相違点については、普段から特に考慮していません。

Q:禅でもヨギックアーツでも、動きながら常に呼吸を意識していると思いますが、常に深い呼吸を意識することで、どういった効果が得られるのでしょうか?

プラナ (意識的な呼吸の協調) とバンダ (コアの構成要素の引き締め) により、まず身体の内側から、本質的な動きを生み出します。そして、それが身体の外側の本質的な動きへと、滑らかに導いて行きます。それこそが、身体に備わる本来のエネルギーを呼び覚まし、身体と精神を結びつけるための、最高の効果をもたらすのです。

誘惑に打ち勝ち内側の調和を導き出す

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Q:深い呼吸とはどういったものか、又リラックスと呼吸の関係について教えて下さい。

深い呼吸とは、私たちの心を穏やかにするものです。呼吸が深ければ深いほど、私たちの考えも、落ち着きを見いだします。それが、私たちの心臓をリラックスさせ、心を平和へと導くのです。

Q:ヨガの目的の一つとして、心の平和を探求するということがあると思いますが、ヨガを極められているダンカンさんでも、日常生活で心が乱れることはあるのでしょうか?
はい、私も日常生活でが乱れることはあります。現代社会では、一瞬一瞬が、不調和を招く誘惑で一杯です。でも裏を返せば、自分の中心に戻るためのチャンスに満ちていることになります。誘惑に負けず、常に自分の意志を顧みることで、私たちの内側の調和が導き出されるのです。

Q:ヨギックアーツは、ヨガ武術タイ式マッサージを融合したものだということですが、一見ヨガとは相反する武術を融合しようと思ったきっかけは何でしょうか?
私は、「練習」と、「分かち合い(伝授)」に対して、常に熱情を抱いていました。それで私の学んだ原則を、ばらばらにしておくのではなく、すべて融合されたものを編み上げようと思ったのです。そうして完成したものが、ヨギックアーツなのです。

自然界に立ち返り自分と呼吸との密接な関係を知る

:リラックスに重要なことは何だと思いますか?
まず、自然界に、立ち返ること。そして、静寂と動きの密接な関係を発見すること。そうすると、自分と呼吸との深いつながりの重要性が、はっきりと感じられます。

Q:世界中を旅されてきたダンカンさんおすすめのリラックス場所、国、土地、などはございますか?

日本やハワイにある田舎が、私に安らぎを与えてくれる場所です。言い換えると、大都市から離れた自然に満ちた場所で、私はリラックスすることができます。自然に囲まれると、平和が訪れます。

Q:「自然に、あるがままに過ごし、動物的感性を取り戻す」ということを大切にされているということですが、現代社会で、そういった自然に立ち返る経験はどのようにしたら得られると思いますか?

繰り返しになりますが、まず、意識的に深呼吸をすること。それを、舌の先を軽く口蓋に付ける鼻呼吸で行います。そしてマントラを詠唱します。私は「OM NAMAH SHIVAYA」。自分に本来備わっている高貴な力を呼び覚ます、というマントラがお気に入りです。そうしていると、自分自身が寺院のような神聖な空間になり、内面に調和をもたらすことができるようになります。

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クジャクの蓮ポーズ。深いインナー・コア・バンダと、伸びた背骨の力は、ハート・チャクラを開き、 宇宙の中心につながることができる。

ダンカン・ウォン
サンフランシスコ生まれの中国系アメリカ人。ニューヨークでヨガを学び、タイ式マッサージ、マーシャルアーツと融合した独自のメソッド、ヨギックアーツを生み出す。現在は京都を拠点に、世界でヨギックアーツを広める活動を行っている。

TRINITY47号より