リオオリンピックでも問題視される、3割以上も人体の性能をアップさせるドーピング 〜ドーピングは元々はスピリチュアルなものだった?〜

人間のさらなる可能性をひきだすのが、遺伝子改良などではなく、精神によって肉体をコントロールするという方向に向かうことを祈ります。

著名な薬であるために、オリンピックなどで使用される場合は、同じ効力を持った別の化学組成を使った薬などが合成されることが多いようですが、タンパク質合成を促進増大させるという作用自体は変わっていないようです。ちなみに、アナボリックステロイドには、副作用も多く存在しており、「情緒不安定となり攻撃性が高くなったり、男性や女性がそれぞれ異性化したり、肝臓癌や前立腺癌の発生率があがったりする」など、無視できないダメージを身体に与えます。実際に、アナボリックステロイドの使いすぎで自殺したり、肝臓癌などで死亡するという例は枚挙にいとまがありません。

ステロイドは筋肉を増やすことでパワーアップを目的としていますが、「持久力を高める」ためには「血液ドーピング」というものがあります。こちらは、赤血球を増やすことで、筋肉への酸素供給能力を増やすことで、通常よりも「3割以上持久力がアップする」のです。「エリスロポエチン」というホルモンを投与することで、このような状況を人為的に生み出すことが可能です。

血液ドーピングに関しては、前もって自分の血を採取しておいて、試合の前に輸血することで強制的に赤血球を増やすという手法も存在しており、こちらは「自分の血を使うことから、比較的安全でなおかつ検査にも引っかかりにくいというもの」ですが、リスクがゼロというわけではなく、血栓が発生しやすくなることがわかっています。

 

【人体を根本から変えてしまう遺伝子ドーピング】

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これらのドーピングの究極版ともいえるのが「遺伝子ドーピング」でしょう。遺伝子に働きかけることで、「人体がもっている性能自体を根本的に変えてしまう」のです。遺伝子の異常によって、筋肉が以上に肥大した人というのが存在しますが、それを人為的に引き起こすことが可能となります。また、薬物をつかっていないために、通常のドーピング検査では検出が出来ないという利点もあり、これからの時代の「主流なドーピング」になっていくかもしれません。

前述したように、そもそもドーピングは神事や祭事において、人の潜在能力を引き出すためのものでした。それが、スポーツという「公平性が必要となる分野」に持ち込まれたことで、大きな問題となっているわけです。今後は遺伝子ドーピングが主流となれば、ほとんど、人体改造に匹敵するよな効果が発揮される可能性もあるために、ドーピングを解禁して、「人間の潜在能力を最大限に発揮した、別のオリンピック」を開催することを提唱する人もいるほどです。

 

【潜在能力を引き出すためのアプローチはどちらに軍配があがる?】

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私たち人間の身体には、まだまだ「潜在的な力」が秘められています。それを引き出すのが各種ドーピングですが、スピリチュアルな世界では、古来から「精神によってそういった潜在能力を引き出すための方法を」模索してきたともいえます。ヨガや瞑想というのも、そのための手法であり、スポーツ選手が精神統一のためにこれらの手法を取り入れたり、ルーティンなどを行って、精神を一定に保つのも、こういった伝統にスポーツが気がついてきた証拠といえます。

スポーツ的なアプローチでは、すでに「人間の身体的な性能は限界的まで引き出されてきている」というのは、ここしばらく、オリンピックなどで大幅に記録が更新されることがないことからもわかると思います。そんな中で、人間のさらなる可能性をひきだすのが、遺伝子改良などではなく、精神によって肉体をコントロールするという方向に向かうことを祈ります。

Rio de Janeiro Olympic and doping.
Doping was a ritual.
Different approaches to bring out the human potential.

 

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