松居一代さんに見る『三角形のドラマ』で人間関係の構図から抜け出す

ドラマの渦中に入っている間は、なかなか冷静な目を持つことが難しいですが、常にこの三角形のドラマの構図を覚えておくと、自分がどこにいるか、判断がつきやすくなります。

『三角形のドラマ』を知ると、人間関係が見えてくる。

このところインターネット上では松居一代さんの話題があちこちで見受けられますが、今回の件は人間関係で起こる『三角形のドラマ』について、知るのに良い機会とも言えます。

この仕組みを知ると、自分自身が人間関係の『ドラマ』に入り込んでるか否か、気づきやすくなります。

そして、気づいてそこから抜け出れば、あなたはその人間関係の悩みから一歩、外へ出ることができます。

 

~被害者が加害者へ、救済者が被害者へ~

『三角形のドラマ』というのは犠牲者(被害者)、迫害者(加害者)、救済者という3つの立ち位置で作る人間関係を言います。

*迫害者という言葉より、加害者という言葉の方が馴染みがあるかと思うので、今回は犠牲者=被害者、迫害者=加害者と呼んでみます。

仮に、浮気やDVなど問題を起こした旦那さんがいるとします。

そのことで奥さんは悩んだり、怒りを感じています。
奥さんにしてみれば、旦那さんが自分に暴力を振るったり、浮気で夫婦関係に混乱を招いた加害者で、自分はその被害者というポジションです。

奥さんは悩みを知人に打ち明けるとします。話を親身に聞いてくれたり、助けてあげようとする人がいれば、その人が救済者というポジションになります。

そしてこの三角形のドラマですが、状況に応じてポジションが変わることが多々あります。

例えば被害者だった奥さんが逆襲に出て、夫を猛烈に非難したり、夫の勤め先や知人に暴露するなどすると、今度は夫=被害者、奥さん=加害者になります。

また、最初は親身にしてくれていた救済者が、距離を置こうと奥さんから離れようとすれば、奥さんは救済者すらも快く思わないこともあります。その場合、最初は自分の味方だった救済者も、今度は攻撃の対象になったりします。

そこまで来ると、救済者にとっては自分を非難する奥さんは加害者となり、今度は自分が被害者となります。

そしてもし、最初は救済者だった人が、「こうになったのも、元はと言えばあなたの責任!」と旦那さんを責めたり、または夫婦(またはどちらか)を煽るなどして二人の関係を悪化させれば、今度は加害者になり得ます。

この形から見えて来るのは、それぞれの人にとって、いつでも加害者から被害者に、被害者から加害者へ、救済者から加害者、被害者へと転じる可能性があり、この三角形の中にいる限り、人間関係のトラブルに囚われていることに変わりはない、ということです。

このドラマは親子でも成り立ちます。

親に振り回された子供が被害者の立場を取れば、必然的に子供から見れば親=加害者となりますが、その親を責める子供は親にとっては加害者になります。

中にはこういうケースもあります。