クリスマス前にやってくる怖〜い存在 悪いサンタ「クランプス」とは?

そのサンタクロースは怖い姿をしていますが、「人を傷つけたりはしない存在」として知られており、むしろその怖い姿によってクリスマスの「悪霊を祓う」役目ももっているのです。

【日本のクランプス】

それは「なまはげ」。

「怖い顔をした鬼」が大きな出刃包丁をもって、「泣く子はいねがー、親の言うこど聞がね子はいねがー」といって、大晦日に、秋田県の各家庭を訪ねまわります。クランプスに負けないだけのインパクトがあり、小さい子供にとっては恐怖の対象ですが、こちらも見かけと違って「悪い存在ではありません」。鬼のような姿をしていますが、その本性は豊穣や幸運を運んできてくれる「来訪神」であるとされており、なまはげが訪れた家庭ではお酒や料理などでもてなすのです。

なまはげには、サンタクロースのようにプレゼントをくれる存在はついてきませんが、なまはげ自体が「豊穣を運んできてくれて、新年を言祝いでくれるもの」であるとされていますので、ある意味ではサンタクロースとクランプスの両方を兼ねているといえるのかもしれません。なまはげの風習自体は秋田県を中心とした一部でしか行われていませんが、その知名度は全国的ですので、一度はその姿をテレビなどで見たことがある人は多いでしょう。

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遠く離れたドイツと日本で、似たような時期に似たような行事が行われるというのは、人間の「深層心理の不思議さ」を感じさせてくれますが、最近になってハロウィンが日本に定着してきたのと同じように、なまはげになれている日本人にとっては、クランプスも輸入しやすい存在だと思うのですが、姿が怖すぎるせいか、イマイチ日本では知られていないのは、ちょっと残念な気もします。

みなさんは、クランプスがクリスマスに登場したら楽しいと思いませんか?