茶々丸が読み解くタロットの世界~「女教皇」の場合~

女性性というのは、受容性、母性、感受性……などと言えば良いでしょうか。 このカードが、女性性という事柄に基づいた意味合いを持たされているという事が更にわかると思います。

皆さんこんにちは、茶々丸です。

ここではタロットカードの魅力をお伝えしつつ、どの様にカードの示す意味を理解したら良いのかを読者の皆さんと一緒に楽しく考察し、これからタロット占いを始めてみようかなと思っていらっしゃる方とタロットとのかけ橋になることができれば幸いです。

今回は、タロットカード大アルカナ、第ニ番「女教皇」についてご一緒に考えていきたいと思います。

しばらくの間、お付き合い下さい。

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【二つの対立原理、そしてTORA】

白と黒の柱の間に凛とした顔つきで静かに座っているのが女教皇です。
二本の柱が象徴しているのは、光と闇、陽と陰、男と女……などの対立する両極の原理です。
そして、その均衡をとる力を持つのが女教皇であると言う事をこの絵柄は伝えている様に思います。

彼女は膝の上にTORAというユダヤ教の律法の書(原典は現存していないそうです)をしっかりと抱いており、その様子から、彼女にはこうした神の智慧も備わっている事を示しています。

女教皇は神の叡智や、自らの聡明さで、対立する原理のバランスを取って安定させ、さらに見えない世界の中に隠れた真実を見通すのです。
人間の、隠れた感情や、押し殺した思いなども見通しているかもしれませんね。

 

【カードの色彩に注目してみましょう】

さて、皆さんはこのカードの色彩をどんなイメージで捉えるでしょうか。

背後の柱以外は主にブルーで占められており、全体的にクールで落ち着いた感じがするのではないかと思います。

ウエイト版タロットカードは、色彩にも共通した意味合いがあるのですが、ブルーの色調というのは精神性の高さや神の領域という意味を暗示しています。
ぐいぐいと前進するとか、楽しくて仕方ないとかいう明るいイメージは持ちにくいのではないかと思いますが、いかがでしょう。

このような色調から、このカードを手にした時、クールであるとか、冷静であるとかいう印象をまず持たれるのでは? と思います。

また、主人公の女教皇が身に付けているのも白とブルーの衣裳ですよね。
ウエイト版のタロットカードでは白という色は神聖さや高潔さなどを表していますから、これは、この人物がとても神聖な存在である事。更に崇高な何かと繋がっている事を暗示しています。

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【足もとに置かれた月】

また、足もとに描かれている三日月は、緊張感のある精神状態を表していると捉える方もいれば、形を変えていく姿から、人間の感情の移ろいを象徴していると思う方もいるかもしれません。

ここでひとつ大切な事は、月というのは、女性性の象徴であるという事です。
女性性というのは、受容性、母性、感受性……などと言えば良いでしょうか。
このカードが、女性性という事柄に基づいた意味合いを持たされているという事が更にわかると思います。

また、月が表す基本的な意味合いとして、
*直感
*見えないものを見通す力
*洞察力
*神秘的な力
*スピリチュアルな世界
なども象徴していると考えられていますので、この辺も、見逃したくないポイントですね。