子供の遊びと侮るなかれ、深い意味が込められたあやとりの世界

子供の遊びだと侮らずに、久しぶりにあやとりにチャレンジしてみませんか? ネガティブなエネルギーや妖精だけでなく、幸運をキャッチする形を見いだすことができるかもしれませんよ?

【実は世界中に存在していたあやとり】

古典的な子供の遊びとして知られている「あやとり」。私たち日本人は、あやとりといえば、「日本古来の遊び」だと思いがちですが、実は似たような遊びは「世界各地に存在」しており、その起源ははっきりとわかっていないのです。そのために、文化人類学の研究テーマとして取り上げられたり、2006年には世界各地のあやとりを紹介した「世界あやとり紀行 −精霊の遊戯− 展」というものが開催されたりもしました。

こちらの展示会では、「アフリカ」「アジア」「オセアニア」「北南米」「極北圏」のそれぞれで採取されたあやとりが紹介されました。展示会では50点程度が紹介されるに留まりましたが、企画に協力した「国際あやとり協会」が世界各地で採取したあやとりの種類は「3000種類以上」に及んでおり、世界中で様々な形で使われていることがわかります。

 

【目に見えない存在を表現するあやとり】

日本ではあやとりは、紐を使って様々な形を作り出す子供の遊びとして知られていますが、世界に目を向けると、「霊魂の飛ぶ場所」、「伝説の精霊」「人食い鬼」などといった「目には見えない存在を表現する」ためにも使われていたのです。アフリカではあやとりは、単なる遊びではなく、「呪術や占いの一部」として母から娘に伝えられていましたし、ネイティブ・アメリカンのナバホ族は、子供が産まれる前に父親が「あやとりを使って占いを行って」いました。

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【紐の結び目にはエネルギーが宿る】

西洋では「紐を結ぶことで、そこにエネルギーが集中する」という思想がありました。魔女などが使うおまじないとして、紐を結んでそこにエネルギーを集中させてから、紐をほどくことで劇的にエネルギーを解放したり、また、そのまま集中させて望むものを引き寄せるなどしてきたのです。あやとりは、結び目こそ作りませんが、「さまざまな形を紐で表現することで、スピリチュアルなエネルギーを産み出していた」といえます。

これを証明するようなあやとりの使い方があります。あやとりを「目には見えないものを捉える網」であると考え、そんな網で洋の東西を問わずスピリチュアルなシンボルとされている「五芒星」をつくり、その中央に花を通すことで「不可視の妖精を花から引きはがして捉える」という魔術が存在していたのです。

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【かろうじて残った日本の呪術的なあやとり】

このようなスピリチュアルな手法は現代になるにつれて失われてきています。日本では「平安時代頃からあやとりは存在していた」といわれていますが、その頃にはより呪術的な使い方がされていた可能性が高いのです。そんな呪術的な使い方の、最後の名残というものが存在しています。そのあやとりは、かなり複雑な形であり、今から「40年以上前」にすでに失われかけていた「まもり、かざり」というもの。

こちらは、明治生まれの人でもすでに作り方を忘れてしまっていたものですが、「蜘蛛の巣」という別の名称で作り方を知っていた人がいたことから、1970年代に記録され、現代まで伝えられることになりました。今では「お守り」と呼ばれる、そのあやとりは、子供の着物に、「魔物が身体に入りこまない」ようにとつけられていた「背守り」がベースとなったものでした。背守りの模様は一定ではなく、「籠目や麻の葉」といったスピリチュアルでなおかつ、強い力を持つものが選ばれていました。

あやとりのお守りは、別名の通り蜘蛛の巣型であり、日本的な魔除けというよりもネイティブ・アメリカンなどが作る「ドリームキャッチャー」に近いものを感じさせますので、「目には見えないものを捉える網」という、西洋と同じような意味合いで考案された可能性が高いものです。

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【今こそ、あやとりを見直してみませんか?】

スピリチュアルな世界では、「神聖幾何学」がポピュラーになり、「特定の形が特定のエネルギーを発生する」ということが知られてきていますが、あやとりというのは、そういった思想を活かした非常に古くからあるエネルギーワークだったのかもしれません。子供の遊びだと侮らずに、久しぶりにあやとりにチャレンジしてみませんか? ネガティブなエネルギーや妖精だけでなく、幸運をキャッチする形を見いだすことができるかもしれませんよ?

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