夜はブルーライトに気をつけよう 〜An adverse effect of the human body “blue light”〜

最近では「スマートフォンやタブレット」などの電子機器を寝る前に使う人が増えてきたことから、よりブルーライトが深刻な問題となってきているのです。

【ブルーライトとは?】

「ブルーライト」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 「目に悪影響がある光」として、ここ数年話題となっていますので、聞いたことがあるという方や、すでに「ブルーライトをカットするメガネを使っている」という方もいるかもしれません。しかし、ブルーライトがなぜ目に良くないのかというと、なかなかはっきりと説明できる人は少ないのではないでしょうか?

そもそもブルーライトとはなんなのでしょうか? 言葉通りに受け取ると「青い光」となりますが、実際には青く見える光だけではなく、様々な光の中に含まれている「青から紫の波長」をまとめてブルーライトと呼んでいます。波長にすると「380nm〜500nm」の可視光線を刺すことが多いようですが、不可視領域である紫外線も含むという説もあります。

 

【研究がはじまったばかりのブルーライト】

まだまだブルーライトについての研究は始まったばかりであり、定義も厳密には定まっていない点があるわけです。2013年には日本で医師や研究者が集まって国際シンポジウムが開かれたりもして、色々な研究が発表されました。その結果、ブルーライトが人間の「メラトニン分泌量に影響を与える」ことは確かだということがわかってきています。

なぜ、このようなことが起こるかについては、まだ研究が続いていますが、昼間の太陽光、特に「青空にはブルーライトと同じ成分が含まれている」ことを考えると、ブルーライトを受けることで、人間の身体が昼夜を勘違いしてしまい、鎮静すべき時間にもかかわらず、活性化する可能性が高いのではないかといわれています。

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【技術の進歩によって問題となったブルーライト】

今までは、人間が寝るときにブルーライトが発生するようなものを使うことはありませんでした、しかしながら、最近では「スマートフォンやタブレット」などの電子機器を寝る前に使う人が増えてきたことから、よりブルーライトが深刻な問題となってきているのです。

今年、アメリカのハーバード大学で行われた研究によると、夜の読書をタブレットで行った場合と、紙媒体で行った場合を比較すると、「タブレットを使った場合はメラトニンの分泌量が抑制される」ことがわかっています。

なぜ、このようなことが起きるのかというと、スマートフォンやタブレットなどに使われている液晶から発生する「ブルーライトの放出量が多い」ことが原因。つまり、夜遅くまでスマートフォンなどを使用することで、寝たくても「身体が活性化してしまう」ことになります。また、これによって「体内時計が狂ってしまう」ことで、「睡眠障害やうつ病なども引き起こす可能性がある」とされています。