黒猫がもたらすものは、不幸、それとも幸福?

西洋の影響を受けていなかった時代の日本では、「黒猫はむしろ幸せを運んでくる存在」とされていました。 日本で猫の縁起物といえば、今でも使われている「招き猫」が定番ですが、こちらにはよく見る白や金だけでなく、黒も存在していました。 「黒の招き猫は、西洋とは正反対で魔除けの力を持つ」のです。
黒猫がもたらすものは、不幸、それとも幸福?

現代社会において、「猫や犬はたんなる動物ではなく、家族の一員」として「人の心を癒やしてくれる存在」として認識されつつありますが、世界的に見ると、現代になっても、未だに忌み嫌われており、場所によっては虐殺されることもある存在がいます。
その存在とは「黒猫」

【罪もない黒猫が虐殺されている】

西洋では魔女狩りの時代に、「黒猫は魔女の使い魔」だという迷信が広まりました。
その結果、魔女とされた人だけでなく、罪もない黒猫も多く殺されてしまったのです。
ベルギーでは、「高い時計塔から黒猫を投げ落として殺す」などということも行われており、現在ではその時の反省として、5月9日と10日に「猫祭り」が行われています。

似たようなケースとして、イタリアで11月17日に制定された「黒猫の日」というものがあります。
イタリアでは、黒猫は悪魔の使いとされていたために、「現在でも年間で数万匹の黒猫が殺されている」のですが、意外とその事実が知られていないために、この日を制定し、こういった迷信による野蛮な行為を行わないように啓発していっているのです。

【黒猫が不吉とされる理由】

では、実際に猫は不吉な存在なのでしょうか?
「黒猫が前を横切ると不幸になる」というのは、日本でも比較的知られた迷信ですが、こういった黒猫と不吉を結びつけるのは、前述の悪魔や魔女との関わりと同じように、「黒猫は見た目が闇に紛れやすく、その中で、目が光っていたり、口をあけると真っ赤で白い牙が見えたり」という、怪物っぽさをイメージさせる「外見がほとんどの理由」となっています。

さらに、小説の題材にされたり、ハリウッドをはじめとする西洋の映画で不吉の象徴として取り上げられたりすることで、不吉というイメージが固定化してしまったのでしょう。

【日本では黒猫は幸運をもたらす】

西洋の影響を受けていなかった時代の日本では、「黒猫はむしろ幸せを運んでくる存在」とされていました。
日本で猫の縁起物といえば、今でも使われている「招き猫」が定番ですが、こちらにはよく見る白や金だけでなく、黒も存在していました。
「黒の招き猫は、西洋とは正反対で魔除けの力を持つ」のです。

また、「黒猫を飼うことで病気が治る」という迷信もあったようで、新撰組で有名な「沖田総司」も「結核」を治すために黒猫を飼っていたという記録があります。
こちらは、実際には効能がなかったわけですが、西洋に比べると、かなりポジティブな存在として扱われているのがわかります。

【黒猫は結婚式にも関わりがある?】

西洋でも「ニュージーランドでは、黒猫は幸運の象徴」とされており、「玄関に黒猫がいたら幸運を運んできてくれた証拠というものや、結婚式に黒猫が通り過ぎたらラッキー、また、結婚式のハッピーアイテムとして黒猫をプレゼントする」という風習もあるそうです。
ちょっと面白いのは、黒猫が幸運とされる理由が「妖精の化身」だからということ。
悪魔の使いや魔女の使いだと迫害されて、妖精が変身した姿だと幸運になるというあたり、人間のイメージというのは、本当に使い方しだいということがわかると思います。

【黒猫の濡れ衣をはらそう】

黒猫が目の前を横切ったときに、「不吉になるかも!?」と不安になるよりも、「幸せを運んできてくれたのかな?」「悪いものを祓ってくれたのかもしれない!」という風に、ポジティブに捕らえた方が、人生はより素敵なものになると思いますし、なにより、黒猫にとっても濡れ衣を着せられなくていいと思いませんか?

Why is ominous black cat?
Black cat is a symbol of luck in Japan.