病気予防のコツ~その2~『もって生まれた気質を理解する: あなたはどの気質? アーユルヴェーダによる七つの体質<1>』〜インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』Vol.37

アーユルヴェーダでは、カウンセリングする際、その人がアーユルヴェーダでいうところのどの体質であるかを知ることが基盤となります。自分の体質を理解することは、自分を深く理解することにも繋がります。
病気予防のコツ~その2~『もって生まれた気質を理解する: あなたはどの気質? アーユルヴェーダによる七つの体質<1>』〜インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』Vol.37

今回は、こんな例え話からはじめてみたいと思います。

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ある朝、A子とB子、そしてC太は、オフィスへ呼び出され、社長に会いました。

社長はこの三人に、会社の業績が悪く、即刻に会社の規模を小さくする必要があるので、解雇を告げました。社長は三人に、持ち物を片付けるように伝え、前途の幸運を祈りながら三人をドアまで見送りました。

三人にとっては、急で悲惨なニュースでしたが、その数日後、この三人は全く違う反応をしました。

A子は不安になり、心配で昼間は何も手がつかず、不眠症になってしまい、夜中ずっと起きていました。B子は怒りでたまらなくなり、仕事仲間や自分のお客さんたちに社長への文句をいい、恨みがつのるほどに、血圧も上がりました。
C太は、この知らせに断念し、無気力を感じながらも、状況を変える気になれず、家に閉じこもり、テレビの前でずっとスナック菓子を貪り続けました。無気力感はC太を憂鬱にし、最終的に彼は肥満になり、呼吸疾患を悪化させました。……

ヴァータ、ピッタ、カファ体質のそれぞれの体型

 

さて、この三人のそれぞれの反応は、もともと持っている気質の違いを表したものなのですが、A子はヴァータ気質の典型、B子はピッタ、C太はカファを表しています。

西洋医学では、こういった個人の反応の違いや、そもそも何に対してストレスを感じるかといった部分には焦点を当てずに、一般的に当てはまりそうな解決策、例えば、「お風呂にゆったり入る」「長い散歩」「ビーチなどでのんびりする」etc.といったことに焦点を当てる傾向があります。

一方アーユルヴェーダでは、ストレスを減らす方法について、まずはその個人の気質を理解した上で決定します。このため、A子に効くものはC太の状態を悪化させることがあり、B子に効いてもA子にはそれほど効かない、というように。その個人によって違うストレス解放アプローチをし、特定のライフスタイル、食事法、ハーブ、ヨガ的な解決策を、その個人ごとに提供します。

思えば、私がインド生活をしていた当時、「謙遜すること、いつも慎ましくあること」がある種の美徳ともいえ、人を気遣うことがある意味当たり前の物が豊かで何不自由のない国、日本からやってきた私にとって、インドの不自由さ(電気や水が一度止まったら、今度いつ復活するか分らない、など)、ひとつのことにいちいち時間がかかりすぎる効率の悪さ、インド人特有のエゴの強さ(皆オレ様)や過剰な無神経さに対するストレスでとうとう体を壊し、アーユルヴェーダのドクターの元へ診察に通ったことがあるのですが、診察の度に、いつも決まって帰り際にいわれることは、「ノーアンガー」。(怒らないようにね)でした。

vata-pitta-kapha

 

これは、私のピッタ気質をドクターが理解した上でのアドバイスのひとつでしたが、見事にいつも同じことを言われるので、自分の気質をいやというほど認めざるを得ないことに……。

インドにやってきて、ほどよくセラピーも受け、瞑想などもしていたので、自分では「静かな人」のつもりでいたのですが、さすがホンモノのアーユルヴェーダのドクターは、その人の生まれ持った気質をちゃんと見抜きます。

このように、アーユルヴェーダでは、カウンセリングする際、その人がアーユルヴェーダでいうところのどの体質であるかを知ることが基盤となります。自分の体質を理解することは、自分を深く理解することにも繋がります。

アーユルヴェーダにおいて、個人の気質は、三つの典型タイプ(ヴァータ、ピッタ、カファ単体タイプ)と、二つのドーシャが組み合わされている二重のタイプ(実際は単体タイプよりもこのタイプの人が多く存在するといわれています)、そして三つ全部が組み合わされた三重タイプの気質があるとされています。次回からは、これらのタイプについてお伝えしていきたいと思います。

 

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