インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』Vol.24 ~私たちは普段食べているものからできている!~

私たちがもし、落ち着いた感情や思考能力を安定させ、意識の状態を向上させたいなら、普段食べているものや食習慣を無視することはできないのです。

今回は、私たちが普段から食べているものが、いかに私たちの体や思考、気持ちのありよう全体に影響を与えているのか。というお話をご紹介したいと思います。

アーユルヴェーダでは、私たちが食べるものの質そのものが、私たちの意識の質になり、食事を変えない限りは、意識を変えれるようにはなれないと教えています。

例えばステーキのような消化の重い食べ物は、マインドを重くし、イライラや鈍さ、憂鬱の原因になり、一方果物やサラダのような軽い食べ物は、マインドを軽くします。
軽い物を食べ過ぎれば、めまいや不眠症の原因になるとされています。

全粒穀物や、調理した野菜のような、生命力で満たされたバランスのとれた食べ物を食べると、私たちの感覚機能が高まるので、精神的にバランスのとれた状態が保ちやすくなり、また、明晰さがアップします。

こういった理由から、私たちがもし、落ち着いた感情や思考能力を安定させ、意識の状態を向上させたいなら、普段食べているものや食習慣を無視することはできないのです。

ステーキはマインドを重くする

■タマス大国

インドで暮らしていた頃、よく思ったことのひとつが、「どうしてインドの人たちは、極端に鈍感なのか?」という疑問です。

日本人の私から見て、並外れた鈍感さプラス、太りすぎの人たちがあまりにも多すぎること(しかも太り方がハンパじゃありません)が、ずっと長い間、疑問の一つでした。「どうしてこうなるまで、平気でいられるのだろう」と。

インドの中流家庭以上の人たちは特にこの傾向が強く、ほとんど体を動かさない(そうじや雑務はすべて雇われ人がします)にもかかわらず、食べる量がすごいので、太ることは当然としても、目をあわせてもどこを見ているのかわからない人たちが多いのも、疑問といえば疑問でした。

これは「タマス的な要素」がとても強い、ということで説明ができます。
インドの人たちが一日にとる白砂糖の量や理解しがたい料理の味付け
(辛すぎ、油入れすぎ、など)を見れば、これが納得できました。

さて、このタマスとはなんでしょう?