世界的にも珍しい日本の気象条件は、日本に世界が凝縮しているから?

無条件に自然に白旗をあげるのではなく、災害が訪れてもそれにクッせずに常に前を向いて生きるための心構えを持ちたいものです。

【世界的に広がる異常気象】

ここ数年、日本では「百年に一度の豪雨」が日常的に起こったり、「竜巻が頻繁に発生する」などの異常気象が続いています。なぜこのように異常気象が頻発するのでしょうか? 実は異常気象は日本に限った話ではないのです。今年に入ってから「インドでは最高気温が51℃を記録」し、「400人以上の死者が出る」という大惨事になっています。

また、7月には「中東のクウェートで、54℃」という「地球上で過去100年類を見ない気温が記録されて」います。その一方で、ヨーロッパでは「4月後半に各地で雪が降り」、カザフスタンは3月にもかかわらず雪で都市機能が麻痺し、スウェーデン中部の山は8月に雪が降るという「正反対の異常気象」が発生しています。

このように、世界的に異常気象が起きているために、さまざまな学者がその原因を追及しています。「地球温暖化が原因というものもあれば、太陽の磁気嵐の影響ではないか」という説もあり、まだはっきりとした結論が出ていません。

 

【日本は世界的にみても珍しい気象条件】

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そんな中で、古来から独特の気象条件をもち、また多くの災害に襲われてきたのが私たちが住んでいる日本です。日本は小さな島国ですが、「南北に細長く延びた独特の形状」をしているために、北海道と沖縄では気候や風土が大きく異なります。さらに、平地が少なく、山や盆地が多く、周りを海に囲まれていることから、「気象条件が複雑に変化し、土地毎に気象の特色がある」のです。このために、距離はさほど離れていないはずの、日本海側と太平洋側でも気候が異なります。

また、目には見えにくい地殻も、「世界に類例がないといわれるほど複雑なもの」となっています。地球を覆っている地殻のプレートが動くことで地震が引き起こされるわけですが、そのうち「4枚のプレートが衝突する場所」に日本は存在しているのです。このために、世界中でおこる「マグニチュード7以上の地震のうち1割」もが日本で発生しています。さらに、太平洋プレートが、日本列島の下へと沈み込んでいることで、火山活動が活発化しており、「世界有数の火山列島」となっています……。

世界を見ると、「マグニチュード6レベルの地震によって町が一つ壊滅したりする」ことも珍しくありません。そんな中で、日本は「マグニチュード7以上の地震が21世紀に入ってからも20回以上発生」し、「東日本大震災はマグニチュード9」という観測史上最大を記録するほどです。

地震に比べると少ないものの、火山噴火による被害も存在しており、日本の象徴とも言える富士山すら活火山ですので、もし噴火したならば首都圏まで火山灰が降って、経済などに大ダメージを与えられることが予想されているのです。

 

【日本には世界が凝縮している】

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なぜ、このように日本は過酷な環境にあるのでしょうか? 地質学的、気象学的にそのような場所にあるのだから仕方ない、という考え方も出来ますが、「日本は世界の縮図である」という発想も存在しています。

なかなか、突拍子もない考え方のように思えるかも知れませんが、昭和の大霊能力者として知られている「出口王仁三郎」の大本教では、この説を教義に取り入れていたほどです。この説は、「世界の大陸と日本の各地方が対応する」というもの。具体的にいうと、北米大陸が北海道、ユーラシア大陸が本州、オーストラリア大陸が四国、アフリカ大陸が九州といった具合です。

確かにいわれてみると、形が似ているような気もしますが、きっちりと日本にあわせるためには、ある程度左右を反転させたり、上下を入れ替えたりするような加工が必要になります。ただし、気象条件を照らし合わせると、「北米と北海道」、そして「アフリカと九州」には共通点を感じなくもないでしょう。

このように広大な世界各地の要素が凝縮しているからこそ、他の国に比べて場所によって気象の変動が激しく、また「地震や火山噴火などの災害も受けやすい」と考えるとちょっと納得できる部分もあります。

 

【日本列島は龍の化身】

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別のスピリチュアルな観点としては、「日本列島を龍に見立てる」ものもあります。龍は多くの人に知られている想像上の生物ですが、そもそも、「自然現象の脅威を神格化したもの」ともいわれています。そんな龍の姿をした日本列島に、多種多様の自然現象が凝縮されるというのは当然かも知れません。

台風や火山、地震はもちろん、異常気象も「私たちは完全にコントロールすることが出来ないもの」です。21世紀の現代科学でも太刀打ちできない、「まさに、人智の及ばぬもの」なわけです。そんなものに「何万年も前から翻弄されながらも立ち向かってきたのが、私たち日本人」ですので、その精神の根底には気象への畏怖が刻まれているのは当然といえるでしょう。しかし、無条件に自然に白旗をあげるのではなく、災害が訪れてもそれにクッせずに常に前を向いて生きるための心構えを持ちたいものです。

Japanese archipelago is the world of the microcosm.
Japanese archipelago and the dragon.

 

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