【古代文明の神々の姿は共通していた】
以前に、「世界最古の女神」について紹介したことがありますが、【古代の女神は強くたくましく、そしてかわいらしかった。】の記事のような、こうした古い文明の神々には「共通するポイントがある」とされています。
それが「Master of Animals」、日本語に直すと「動物の王」といったような意味合いとなります。どんなものなのかというと、「中央に人物が配置され、両手には何かを持ち、両サイドに動物を配置している」というもの。世界最古の女神である「イナンナ」の石版もこれと同じ構図になっているのがわかると思います。
このような構図を持った神の像というのは、ほとんど「すべての古代文明」で見ることができるのではないかとして、現在も研究が行われています。一般的に、古代文明というのは、「世界各地でそれぞれ独立して誕生した」というのが通説になっていますが、にもかかわらず、地球の反対側ともいえるような場所で、それぞれ似たようなモチーフが採用されるというのは、どういう意味を持つのでしょうか？
【世界各地で現れる同一のモチーフ】
動物の王と同様のモチーフを持ったものは、「古代ケルト、古代ギリシャ、古代エジプト、古代イタリア、古代アフガニスタン、古代ペルー」などなど、古くからの文明を持った地域では、例外なく見いだすことができます。
中には、動物が付随せずに、「神が両手に棒のようななにかを持っているだけ」というケースもありますので、もしかしたら、一番古いモチーフというのは、「神が両手に何かを持っているという姿」だったのかもしれません。
【モチーフの根本は宇宙人だった！？】
この両手に何かを持っているというモチーフですが、ちょっと異なる角度から見てみることにしましょう。日本には「縄文時代の遺跡であるフゴッペ洞窟に描かれた壁画」があります。様々な、絵が残されているのですが、その中に「有翼人」というものがあります。
名前通り、人間に羽根が生えたようにみえることから、「天使や宇宙人」などともいわれていますが、こちらを、動物の王のモチーフと比べて見ると、「両手に何かを持っているものと似通った雰囲気がある」ことがわかります。
こうしたことから、「古代文明の基礎を築いたのは、宇宙人」であり、このようなモチーフはそうした宇宙人をベースにしたのではないかという説もあります。イナンナを信仰していたシュメール人は、自分たちのことを「混ざり合わされた者」と呼んでいました。
彼らは「アヌンナキ」という、「他の星から地球へとやってきた存在によって、作り出された」と信じていたといわれています。つまり、「人類を作ったのも宇宙人である」というわけです。荒唐無稽な説ではありますが、地球上の様々な地点で神聖なるものとして、同じようなモチーフが存在しているということを考えると、あながち的外れではないのかもしれないと思ってしまいます。
【古代の人は無意識で繋がっていた？】
より現実的な方向性としては、心理学者として著名な「カール・グスタフ・ユング」が提唱した「集合的無意識」で解釈することも可能です。ユングは「個人の夢に共通するイメージがある」ことに着目し、さらに「時代や場所の異なった世界各地の神話にも共通のイメージがある」ことから、個人ではなく、「人類全体に共通する無意識」があるのではないかとして、この概念を考え出しました。
スピリチュアルな世界では「アカシックレコード」が、この領域なのではないかともされています。こうした無意識の部分で共通しているイメージがあるとすれば、神という精神的な領域の存在に触れたときに、同じようなイメージがもたらされるのは当然といえるかもしれません。
しかしながら、興味深いのは、動物の王のモチーフは、近代になってほとんど駆逐されてしまったことです。キリスト教や、仏教、イスラム教といった世界的な宗教が誕生したことが原因なのかもしれませんが、人類がそれだけ太古の情報にアクセスしにくくなってきているという可能性もあります。
最近では、既存の宗教ではなく、自分自身の宗教や、宗教の垣根を越えたモチーフを探求する人もスピリチュアルな世界では増えてきていますので、そういった方は、イナンナなどをはじめとした、「動物の王モチーフ」に注目してみるというのはいかがでしょう？ 現在では忘れ去られてしまった古代のエネルギーを手に入れることができるかもしれませんよ。
Motif of God common to ancient civilization.
Ancient God was alien.
