「昼は作業効率アップ、夜は安らかな睡眠をもたらすアミノ酸」 〜アミノ酸を学ぶ その2 脳に働きかけるテアニン〜

テアニンは「月経前症候群や更年期障害」といったホルモンバランスの乱れによる症状を改善する力があるといわれています。どちらも精神的に不安定になったりするものですので、テアニンによるリラックス効果が役に立つのです。

 

【お茶で大量にテアニンを摂取するのは危険】

テアニンは「高級なお茶であるほど、多く含まれています」。別に、お茶がテアニンの含有量で値段つけされているわけではないのですが、前述したようにテアニンは太陽の光に当たることでカテキンに変わってしまいますので、「玉露」のように太陽の光を遮って手間暇掛けて育てられたお茶の方が含有量が多いのです。ちなみに、一般的な「煎茶の場合、一杯で10mg、玉露は34mg」のテアニンが含まれています。

含有量が多い玉露ですら、効果を体感するためには6杯近く飲まなければなりません。テアニンにはカフェインを抑制する力がありますが、それでも6杯のお茶を飲むというのは「カフェインが過剰」となり、テアニンの効果を感じる前に「カフェインによる悪影響がでる可能性の方が高い」といえるでしょう。このようなことから、基本的には集中力が落ち始めた仕事中に飲んだり、寝る前に飲むなど「ピンポイントで使うのがベスト」といえるでしょう。

 

【お茶だけでないテアニンの摂取方法】

アメリカでは、「仕事の効率化のアイテム」として、テアニンのサプリメントがビジネスマンの間で人気になっているようです。サプリメントならば、純粋にテアニンだけを摂取することができますので、カフェインの悪影響を気にせずに、その効果だけを手に入れることができるわけです。テアニンをベースに、記憶力を高めるハーブや、脳に栄養を与えるブドウ糖などを配合したサプリメントも存在しており、カフェインなどで強制的にやる気を出させるエナジードリンクの、次の形といえるかもしれません。

一応、カフェインなどに比べると、過剰摂取でも害はない可能性が高いといわれているテアニンですが、エナジードリンクの過剰摂取によって亡くなる人があとを立たない現状を考えると、今後、テアニンのサプリメントの過剰摂取によって問題がでないとは言い切れませんので、いくら身体に良いものといっても、「無茶な摂取はやめて、自分にとっていいタイミング、必要なタイミングで飲めるよう」に、「自らの身体と精神の状態をしっかりと把握した上」で、賢く生活に取り入れていきたいものです。

【参考サイト】
L-テアニンのヒトの脳波に及ぼす影響(日本農芸化学会誌)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nogeikagaku1924/72/2/72_2_153/_article/-char/ja/

Amino acids that affect the brain.
Ingestion method of theanine.

 

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