物事を多角度的に見て、現実を正しく理解する。ダライ・ラマ法王講演レポート

ダライ・ラマ法王 2013年 来日講演会レポート PART.15

仏教の智慧を
日常に活かすための方法とは

「そこで、私たちは常に自分のことだけを考える狭い視野に立った考え方をするというのではなく、物事はすべて一つの角度から見るということではなく、三つ、四つ、六つといったさまざまな角度から多角的に現実を捉えるということをしていくということが望まれている態度ではないかと思うわけです。
そのようにして見ていくとき、すべてのものがお互いに相互関係を持っているということを理解していくことができます。
そして私たちは現実というものを正しく理解することができるようになるわけであり、現実を完璧に理解することができたとき、私たちが取る問題解決の方法やアプローチがより現実的なものとなることができます。
そこで、この仏教の智慧というものを毎日に使う方法というのは、そのような態度ですべてに対処するということであると私は考えています」

Many problems which we actually create narrow mind, just look from one angle, not seeing from different angle to different angle. This is Buddhist concept of interdependency that helps us to develop holistic view.

Seeing not only three dimensions, but also four time checks, six time chances.
So that kind of, sort of outlook is very helpful to generalize the reality. Once we generalize the reality fully, then our way of approach become realistic.

So that, main subject is to generalize religious faith, generalize Buddhist concept in our daily life. So my talk finished.

~了~

(2013年11月25日 東京ダライ・ラマ法王来日講演「日常の中で活かす仏教の智慧~ダライ・ラマ法王と語ろう~」より。※英文はダライ・ラマ法王がご講演で話された内容そのままを転載。)
取材協力:ダライ・ラマ日本代表部事務所 http://www.tibethouse.jp/

ダライ・ラマ法王14世(His Holiness the 14th Dalai Lama)
1935年チベット東北部にあるタクツェルという村落に生まれる。2歳の時、ダライ・ラマ13世の生まれ変わりと認められ、15歳で政治・宗教両面の国家最高指導者となる。1959年に亡命し、インドのダラムサラに亡命政権を樹立。チベット問題の平和的解決を訴え続け、1989年ノーベル平和賞受賞。2011年8月には政治的地位を主席大臣のロブサン・センゲ氏に委譲。78歳となった今もチベット人をはじめ世界の多くの人々の精神的指導者として活躍している。