海猫屋の「不思議なことなどなにもない!」天使なんて大嫌い!編PART.2

スピリチュアルって一体何?

今にして思えば、オラクルカードを使って絵を描くだけであったなら「スピリチュアルのことを理解していない」とは言われていなかったのだと思います。
当時、私はカードリーディングは占いだと思っていました。とっても簡単でしかも誰にでもできちゃうお手軽な占い……。

「占いですって? これはね、天使やハイヤーセルフとつながって、その人に必要な行動を促し、愛の本質を伝える神聖なツールなの、占いと一緒にしないでくれる!!」

会ってまだ5分と経っていないというのに、物凄い形相で私に説教を始めたのが、以前「スピリチュアルを理解しないと破滅するよ」と言った友人に紹介された、有名なチャネラーその人でした。
部屋のなかは天使の絵や像、それにクリスタルで溢れています。キラキラでフワフワな空間。けれど私にとってはなんだかちょっとお尻がこそばゆく、あまり居心地の好いものではありませんでした。

「○○さん(紹介者の友人)から聞いていたけど、ホント困るのよね、スピリチュアルを理解していない人が遊び半分でオラクルカードを使うのって……。しかも他人をセッションしているですって?冗談じゃないわよ!まったく!」

なんだかとてもご立腹の様子。私のやったことは怒られるほど悪いことだったのか……そう反省するしかない勢いでした。

(でも海外まで行って資格と取らなきゃダメだなんて知らなかったし……。そんな神聖なカードだったら本屋で売らなきゃいいのに……。普通に売られていたら誰だって使うんじゃないの?)

心のなかではいぶかしく思っていましたが、それを言うとまた怒られそうだったので、しおらしく「すみません」とうなだれていました。
そんなことよりも本物のチャネリングなるものを早く体験してみたかったので、これ以上はあまり喋るまいと考えていたのです。

「じゃあ……始めます。」

そう言ってチャネラーさんはやおら立ち上がると、ベルを鳴らし大きな声で呪文のような言葉を叫び出しました。
呪文(?)のあと、チャネラーさんは目を閉じました。そしてしばらくすると「うぅぅぅぅ」と唸り出しました。「うぅーうぅーうぅー」唸り声がだんだんと大きくなります。「うぉーっ!」そう叫んでカッと目を見開き、私に向かって言いました。

「今すぐその目を閉じなさい!!」

勢いに押されて私はすぐに両目をギュッとつぶりました。
すると、さらに強い語調で……。

「その目じゃない!サードアイを閉じるの!!」

サ、サードアイ?え?閉じるって?え?え?どうやって???
訳がわからず、とにかく慌てて額を両手で隠す私。
そこへさらに続く怒号。

「ふざけないでっ!!」
「いえ、真剣なんですけど……」

額を手で押さえたまま私はそう答えました。

 

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