海猫屋の「不思議なことなどなにもない!」天使と出会う編PART.3

宇宙に導かれ、知的好奇心を満たす

そもそもイラストレーションとは、文字情報を補助するための絵画的な視覚化表現です。外部から情報を提供され、それに基づいて絵を描いてきた私にとって、自分自身が自由に描いた絵のなかに言葉が浮かんできたことは、実に面白いことでした。

言葉…といっても、最初にポンと浮かんできたのは、祈り、夢、成長、愛などといった単語でした。それらがツラツラと文章になり、その文章を「天使のつぶやき」と呼ぶようになったのは、これから一年後のことだったでしょうか。
「絵と言葉…浮かぶ単語とそのイメージ、これをワンセットで伝えたいな。」

言葉を得たことで、それまで「表現したい」だけの欲求から「伝えたい想い」に変ってきたのだと思います。
ただ当初、私が描くパステル画のほとんどは抽象画でした。
「抽象画では伝わりにくいかなぁ…どうすればハッとしてピーンとくるような絵が描けるだろう?」
抽象でないなら具象、しかし風景や静物ではない…だとしたら?

「そうだ!人物を描いてみよう!」

光をイメージします、言葉を感じます、イメージをアイデアにまとめあげ人物を描き出します。ふんふん、だんだんといい感じに仕上がっていきます。
「もっと人物にファンタジー性を持たせた方が言葉の意味が際立つんじゃないかな?」
ファンタジーでメルヘンな世界は、パステルの柔らかでフワリとした空気感に合っていると思いました。
ファンタジーの世界に浸るといろいろなイメージが現れます。そのなかで一番シンプルだと感じたものが翼でした。

「そうだ!人物に翼をつけてみよう!!」

描いてみると、なかなかにいい感じです。「光のなかに存在する」という雰囲気が強く伝わる気がしました。翼をつけた人。
「ん?あれ?これって… いわゆる天使ってやつじゃない?」
これが私と天使の出会いです。
パステルで天使を描く。このモチーフに私はドンピシャはまりました。もっと「天使」を極めたい!よし!本屋に資料を探しに行こう!!

この頃の私は、知りたいことはすべて、宇宙の意識体に丸投げしていました。これはクリスマスイブ、パソコンが光っていた出来事がきっかけ。考えても答えの出ないことは、宇宙に頼んだ方が手っ取り早いことに気づいたからです。
実際に知的好奇心に関しては、この方法は実に有効でした。

早速、本屋へ行き「天使の絵の資料をお願いします」と宇宙に頼み、店内をウロウロしていると本棚の一部が小さな青い光で点滅しています。そこに行くと、本ではなく小さな箱のなかに天使が描かれたカードが入っていました。
「へぇ~これは資料によさそうだ!」
私は迷わずそのカードを購入しました。
てっきり外国製のグリーティングカードだと思っていたのですが、帰宅して箱を開けるとなにやら取り扱い説明書のようなミニブックは入っています。

なになに?オラクルカード?