アトピー改善 PART.11「正しい運動療法を身につけましょう」

いつもありがとうございます。東洋医学総合整体師の早出正人です。
アトピー改善において運動療法はとても重要です。症状がひどく、動くこともままならなくなると、当然運動不足で代謝不良をおこします。
それが、ますますアトピーを悪化させることになり悪循環となります。
運動はできることから始めコツコツと続けていくことが大切です。正しい運動療法を身につけましょう。

ネガティブフィードバック

外から与えられるものに頼ってはいけません。
整体師の私が言うのもなんですが、マッサージに頼っているだけでは体の改善にはなりません。やはり自らが動き、ストレッチやウォーキングをしてリハビリテーションをおこなう方が体によい影響があります。
アトピー性皮膚炎に対しステロイドを塗ることも同じです。それだけでは回復しません。体ではもともと副腎皮質ホルモンというステロイドと同じ成分を作り出しています。ステロイドを体の外から与えてしまうと、体がそれに慣れて副腎皮質ホルモンを作らなくなってしまいます。これをネガティブフィードバックといいます。
保湿剤のヘパリン類似物質も同じです。体にはもともとヘパリン類似物質に相当するバリア機能を作り出す能力があります。
保湿剤をずっと使い続けることは体の能力を奪うことになります。
アトピー改善の答えは外側にあるのではなく、自分の体の内側にあるのだと知ってください。

■正しい運動3つのポイント■
・日中におこなう
・体力の50%を目安におこなう
・毎日おこなう

運動とは体力を養うためにおこなうものです。運動する前より運動した後の方が元気になっていることが大切です。
これは食事についても言えます。普通は食べた後は元気になるものです。食べた後に眠くなるのは、食事の量や食事の摂り方が間違っているか、相当に疲れが溜まっているか、消化力が落ちているかです。
運動も食事も基本を知らなければ、体に負担をかけ続けることになり、良かれと思ってしたことがアトピーを悪化させているという人は少なくありません。
特に夜に行なう運動は気をつけましょう。朝や昼におこなう運動は体を養いますが、夜におこなう運動は消耗します。夜は軽い散歩程度にし、早めに休み、早朝の運動に切り替えるとよいでしょう。

やり過ぎ厳禁

アトピーの人が運動療法をおこなうとやり過ぎる傾向があります。
もともと真面目な性格というのもありますが、それ以外にも理由があります。それは、激しい運動をしている時は交感神経がはたらき、かゆみが収まるという理由からです。
激しい運動をしている時はアドレナリンも分泌して、生理機能は一時ストップします。ボクシングの選手があんなに殴られても痛くないのも、マラソン選手が途中でトイレに行きたくならないのも、戦闘モードにスイッチが切り替わっているからです。
アトピーの人がガムシャラに運動をしたくなる気持ちは分かるのですが、そういう運動は筋肉を固くしてしまい治癒を遅らせます。治癒は副交感神経のはたらきによるものです。こんなんで運動になるのか?というくらい負荷を小さくして始めるのがポイントです。

アトピーによい運動

足首の運動
足首を前方に倒し、次に手前に起こすという運動を繰り返します。ふくらはぎの筋力を使うので、全身の血流がよくなります。
肩の上げ下げ
肩をすくめ、次に脱力します。緊張と脱力を繰り返し、首や肩の血行がよくなります。

たったこれだけの運動からはじめてみてください。
運動のポイントでもある、「運動の前より運動の後の方が元気になる」というのが実感できると思います。
慣れてきたり、物足りなくなってきたりして増やすのはいつでもできます。まずは、運動の習慣を身につけましょう。