アトピー改善 PART.7「病院をさまよう人々」〜治すのは自分

アトピーが治る大原則は「自分」で治すことです。
このあたりの表現が難しいのですが、「自分で治す」とは言いますが、体が治るのであって、「自分で治す」とは自らの理知をキチンと働かせて治るような環境を整えてあげることなのです。

つまり、キズがふさがったり、腫れが引いたりすることを頭で理解したり、またキズに向かって「治れ」と念じたりしても意味がありませんね。
治ることは身体にまかせておけばよいのです。

植物の種に例えるならば、芽が出ることそのものには関与できません。芽が出るように、温度を管理し、水分を管理し、環境を整えることしかできません。
芽が出るかどうかは、その種にゆだねられているのです。
そして条件がそろったならば間違いなく芽が出るのです。
「何を当たり前のことを言っているのだろう?」と思うかもしれませんが、これがとても大切なことなのです。

このような言葉を使っていませんか?
「アトピーを治すぞ!」
「どうして治らないのだろう」
「どうか治りますように」
「誰でもいいから何とかして」

一見普通の日常会話に出てきそうな言葉ばかりですが、これを「植物の種」に置き換
えたらどうでしょう。
種に向かって芽が出るように語り掛けているとしたら、とても奇妙ですね。
種を机の上にコロンと置いて……。
「種から芽を出させるぞ!」
「どうして芽が出ないのだろう」
「どうか芽が出ますように」
「誰でもいいからこの種から芽を出して」
こういう人がいたらどうしますか?
「早く行動をしてください」と言いたくなりますね。
土に埋めて、水をやってみるしかないのです。
病院をさまよう人々
病院に行くだけではまだ「アトピーを治す」という土俵の上に上がっていない状態です。
病院がアトピーを治してくれるわけではありません。
それなのに病院を次々と渡り歩く人がとても多いですね。
「体が治る」のであって、病院も薬も漢方も健康食品もサプリメントも役には立ちますが、直接治ることには関与できないのです。

アーユルヴェーダではこのように教えています。
私達は病気や不幸があると思うことで、自分の内に完全なる健康の場、自然治癒力の源があるということを信じられなくなっています。
これはヴェーダ科学で言えばマーヤ(幻)です。
例えば、大手術で皮膚を切開しても、糸で縫合しておけば、皮膚の細胞が増殖してきて皮膚がくっつきます。確かに医者が糸で縫い合わせたのですが、皮膚の傷口をつけるのはあなたの身体自身です。
その意識はどこから来るのでしょうか?それは真我と呼ばれる内なる自分です。そして真我とはブラフマン(宇宙の意識)と同じなのです。
そのことに気づくだけで、私たちの理知は正されるとアーユルヴェーダでは教えているのです。

自分の身体を信じて、手間と時間と愛情を掛けてたくさん行動をしましょう。
その行動がアトピーを治すことです。ちょっとくらい間違ったって構いません。経験となって活かすことができれば失敗も必要です。

誰でも一直線で最短距離をいきたいですが、私はこう思います。アトピーを治すことはそんなに苦しいことばかりではないと。
アトピーが治ることは心と身体の調整です。
心と体という愛し合う二人が一緒に旅をすると思えばいいのです。そう考えると楽しそうでしょう。
それなのに、体だけ病院にポーンとマル投げしてしまっては上手くいかないのです。
自分の中心となる部分は決して手放してはいけません。
アトピーが治ることは誰かにゆだねたり、お願いしたりすることではありません。
自分自身の行動を積み重ねていくことでしか解決しないのです。